週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

超レア「笹まき」に舌を巻く🤩

 

あんこ旅で錦鯉の発祥地としても知られる新潟・小千谷に舞い降りた(うまく着地できたかな?)。

 

さむ~。

 

目的は独特の水羊羹やいちご大福を食べること。

 

創業が江戸時代末期の白木屋(しらきや)」

だが、ここで渋いオーラを放つ珍しいあんこ菓子に出会った。

 

お姿を見ていただきたい。

あんこが少しはみ出ているところが、私の心をくすぐった。

 

濃厚なつぶあん手焼きした薄いカステラ生地で三角形に折りたたんだもの。

 

笹は使っていず、笹状に巻いているところからこの菓銘になっているようだ。

 

5年ほど前、三条市の古い和菓子屋さんでも見かけたことを思い出した。

 

まさかの再会。

 

あんこハートがぴこぴこ動いた。

 

★ゲットしたキラ星

 いちご大福 200円×2

 水ようかん 180円×2

 笹まき   160円×1

  ※すべて税込み価格です

 

【センターは?】

笹まき:どら焼きの親戚?絶妙な合体

 

レア度からこのあんこ菓子をセンターにした。

どら焼きのような生地で自家製つぶあんを巻いている。

 

ほぼ二等辺三角形で、約70ミリ×70ミリ×75ミリ、厚みは約30ミリほど。

 

濃いめの焼き色と香ばしさ。

店主の手焼き、手づくり感が伝わってくる。

 

〈実食タイム〉小麦粉ベースの柔らかな皮はどら焼きよりも薄い。

 

蜂蜜と卵の素朴な香りが来る。

 

手で持って、最初のひと口で、中のあんこの豊かな風味とのマリアージュに軽く驚く。

ふた口め。

 

北海道産小豆の凝縮した風味がどんどん広がる。

うめえ、と言葉が漏れそうになる。

 

よく見ると、こしあんつぶあんブレンドしているようだ。

塩気がほんのり。

 

口の中で混じり合う、その食感がたまらない。

 

いいもの見っけ、の気分。

 

●あんヒストリー

創業が万延元年(1860年)。現在6代目。江戸時代から小千谷縮緬(麻)で江戸や京都とつながっていた歴史が今も生きていることがわかる。店には代々使われていた菓子型(木型)がさり気なく陳列してあり、ここがただの老舗ではないと感じさせる。6代目は千葉市川の高級和菓子店「島村本店」(すでに廃業)で修業、小千谷の実家を継いでいる。和菓子職人としての腕が立っているのがわかる。

 

【サイドは?】

個包装の水ようかん:小豆入りの上質な味わい

細長い水ようかんで、1本のサイズは100ミリ×30ミリ。厚みは約30ミリ。

 

一本一本竹皮模様の蝋引き紙で包まれているのは珍しい。

ふっくら小豆がポツリポツリと浮かんだ、そそられる水ようかんだが、こしあんの気配が濃いと思う(個人的な感想です)。

 

北海道産小豆とグラニュー糖、それに寒天。舌触りのなめらかさ。

素朴で上質な水ようかんだと思う。

 

あっという間に2本が胃袋に消えた。

 

小千谷は名水の地であることを思い出した。

 

いちご大福:小ぶりな、愛らしい逸品

表面にキラキラと餅粉がかかり、白玉粉の柔らかな餅に雪国のイメージが重なる。

 

うっすらと旬のいちごが見える。春の予感を詰め込んでいるよう。

サイズは45ミリほどの球形。

 

中はなめらかな白あん。

口に入れたとたん、とちおとめのみずみずしい甘さと品のいい白あん、柔らかな白玉餅が三位一体で押し寄せてくる。

 

白あんが甘さ控えめで、北海道産白いんげん豆の風味が気持ちいい。

甘みと酸味のバランスがとてもいい。

 

ローカルに生きる和菓子職人のきらりと光る技術。

 

だから、あんこ旅は止められない。

 

白木屋

所在地 新潟・小千谷市本町1-13-26

最寄り駅 JR小千谷駅から歩約10分。