うまいどら焼きに出会うと、笑みが出る。
茨城あんこ旅で出会ったのが、「手造りどら焼き専門店 志ち乃」(しちの)のどら焼き群。
その種類の多さと味わいに笑いの波が押し寄せてきた。
本店は土浦市だが、私が立ち寄ったのはつくば店。
外観がモダンな店構えで、店内の明るさがまぶしい。
焼き立てのどら焼き(18種類以上)がきれいに並んでいた。
奥がガラス張りになっていて、そこで数人のスタッフがどら焼きづくりに励んでいた。
絶景かな(笑)。
どこかにドラえもんが隠れている?
全種類食べたかったが、財布と胃袋の容量の関係で4種類だけゲットした。
★ゲットしたキラ星
梅どら 200円
苺どら(季節限定)210円
バターどら 180円
てぼどら 170円
※すべて税込み価格です。
【センターは?】
バターどら:つぶあんとバターの濃厚合体
どれをセンターにするか大いに迷ったが、今回は定番とも言えるバターどらを選んだ。
しっとりふっくらと焼かれたどら皮に挟まれたバターの厚みと自家製あんこのボリュームが絶妙にマッチングしていた。
サイズは約90ミリ×88ミリ。厚みは約35ミリ。重さは86グラムほど。
〈実食タイム〉まずどら皮の美味さ。手で割ると、新鮮な卵の香りが来る。
バターの厚みがかなりある。
つぶあんというよりこしあんとつぶあんをブレンドしたような、きれいな小豆色のあんこ。それがボリューミーで、ひと目で食欲(あん欲)を刺激してきた。
バターは塩気が少なくてむしろ無塩バターのよう。
口に入れて噛んだ瞬間、どら皮とバター、そしてつぶあんがとろけるように口の中で絡み合い、広がり、いい余韻を残して消えていく。
塩気がほんのりと追いかけてくる。
これは好みのバターどら。
【セカンドは?】
苺どら:季節限定で、私はぎりぎり間に合った。
旬のいちごをたっぷりの白あんで包んだ、これは逸品だと思う。
白あんは手亡豆(北海道産)で、とても柔らかく炊かれている。
いちごの甘さと酸味、それに甘さを抑えた白あんのマリアージュがとてもいい。
これも気に入った一品。
梅どら:蜜煮した梅が丸ごと一個白あんに包まれている。
ゼリー状になった梅と甘さ控えめな白あんがいい関係を作っていて、どら皮のしっとりふくよかな歯触りとマッチングしている。
酸味と甘みのバランスがいい。
梅からほんのりとリキュールの香りが来る。
これは大人の味わいだと思う。
てぼどら:白いんげん豆と手亡豆の白あん。柔らかな手亡豆の歯触りと風味が立ちあがってくる。
甘さがほどよい。
白あん好きにはたまらない一品だと思う。
●あんヒストリー
「志ち乃」(本店)の創業は昭和25年(1950年)。現在3代目。平成10年につくば学園店がオープンしている。バラエティーに富んだどら焼きが人気を呼び、支店も増やしている。キューイどら(キウイどら)やカレーどらなど、枠を超えた創作どら焼きを誕生させるなどどら焼き界に新しい風を起こしている。
「志ち乃」つくば学園店
所在地 茨城・つくば市上野字向原681-1