週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

テレビ初出演⇒極上草餅🙇‍♂️あんこの神様・特別編

 

何ということだ。エラソーだが、これまで断り続けてきたテレビからのオファーに今回は出演することになってしまった。

 

冒頭からそのご報告を。

 

番組名は「ソレダメ!~あなたの常識は非常識!?」(MCオードリー若林正恭・高橋真麻)。放送は11月4日(水)午後6時25分~。

 

www.tv-tokyo.co.jp

 

テレビ東京の人気番組だが、制作会社の女性ディレクターが好感の持てるアプローチをしてきて、つい首をタテに振ってしまった。

 

スタジオ収録はすでに済んでいて、私の出番は「あんこ」編。私がこれまで書いた「週刊あんこ」の中からいくつか選んでくれていて、それをネタにMCやレギュラー陣とやり取りする内容。

 

収録当日は控室まで用意されていてビックリ、約4時間ほど拘束されたが、緊張はしたものの面白くスリリングな体験だった。

 

数台のカメラ、製作スタッフ、関係者の多さに私のあんこハートがときめきっぱなしだった。

 

どこをどう切り取られたか放送されるまではわからないが、まな板のたい焼き(?)の気分。不安と恍惚と怖いもの見たさ(?)でこのあんあんブログを書いている。恥ずかしうれし背中に冷や汗・・・どうか笑ってお許しを。

 

😎ひと口メモ ことの発端は以前私がおだんご先生こと芝崎本実さんとマガジンハウス刊「&プレミアム」誌上であんこマニア対談した特別号「あんこと、きなこ」を見た番組ディレクターが私に連絡をくれたことから始まっている。実現までに紆余曲折あったが、番組ディレクターの熱意に今は感謝したい。

と、ここまで書いて、今回ご紹介したいのは、偶然にもその「&プレミアム」の同じ号で紹介されていた天然よもぎを使った「藤岡商店かねこや」のあん入り草餅㊨と草まんじゅう㊧です。

これも偶然だが、最近かかわりを深めている織物の街・桐生市の郊外にポツンと一軒家の、寒風に抗うようにノボリを掲げている、今どき珍しいよもぎ生菓子の専門店。

🧐あんポイント 赤城山山麓の天然よもぎを、それも若芽だけを手摘みして独自に冷凍保存したものを使用、あんこも北海道産の厳選小豆を銅釜とえんま棒を使って、じっくり煮詰めている。恐るべき手づくり作業。

 

★今回ゲットしたキラ星

 あん入り草もち 1個200円

 よもぎまんじゅう1個200円

 ※すべて税込み価格です。

 

あん入り草もち:天然よもぎの杵つき餅✖秘伝の自家製つぶあん

これほどの草餅が相方のルーツ・桐生市郊外に存在していたとは。「&プレミアム」の目の付け所にもちょっと驚かされた。

 

まずは天然よもぎの色の深みを見ていただきたい。

サイズは直径65ミリ×重さ65グラム。やや大きめ。

 

手で触れるともっちり感が伝わって来た。

よもぎの新鮮な香りが鼻腔にさわさわと侵入してきた。

 

思いっきり吸い込みたくなる、極上のキュンとなる本物の匂い。凄いね。

 

手で何とか割ろうとすると、杵つきのしっかりした伸び。

 

自家製つぶあんが艶やかに顔を出し、私のあん欲が全開し始めた。

 

😵‍💫実食タイム

地場の餅粉と米粉を独自にブレンドしたよもぎ餅の絶妙な柔らかさ。

 

たっぷりと詰まったふくよかなつぶあんとの合体が怒涛の寄りとなって、私のツボに押し寄せて来た(そんな感覚)。

つぶあんの甘過ぎない、柔らかな芳醇が口いっぱいに広がって来た。

 

今どき珍しい、大きな銅釜でじっくり煮詰めたつぶあんの美味さ。

小豆は北海道の契約農家から直接仕入れているとか。

 

銅釜は直火ではなく、珍しい仕掛け。水蒸気でじっくり炊いているので、砂糖焼けの心配がない。

渋切りも2回ほど。小豆の風味が見事に生かされている。塩味は感じない。

 

素材もつくり方もここまでこだわっているのはあまりないかもしれない。

 

あまりの美味さに2個あっという間に目の前から消えた。

 

よもぎまんじゅう:よもぎ生地のもっちりとつぶあんの極上合体

ここのよもぎまんじゅうは元祖というべきもの。

 

草木ドライブインのものよりも天然よもぎの度合いが深く、大きくてぎっしり詰まった自家製つぶあんとのマリアージュが素晴らしいとしか言いようがない。

絶妙なもっちり密度と食感。

 

鼻と舌を同時にくすぐる、これは極上の味わいだと思う。

首都圏の隠れた和菓子エリア・桐生の中で、郊外にあったためか、これまで気づかなかったことが悔やまれる。

 

遅まきながら今回ようやく気づいた。

見つけたぞ。名店はまだまだ隠れている。

 

あまりに質素でシンプルな店構えがノスタルジックに私のあんこハートの扉をたたいた。

 

今回起きた一連の出来事。あんこの神様が見えない手で私たちを繋げてくれたと、ここは素直に感謝することにしよう。

 

😎あんヒストリー

創業は平成6年(1994年)。ご主人は草木ドライブイン近くでオリジナルのよもぎまんじゅうをつくって人気となっていたが、平成6年に和菓子店を営んでいた奥さんと現在の場所で赤城山麓で手摘みした天然よもぎにこだわった専門店を開業。口コミで次第にその存在が知られるようになり、メディアでも希少な店として取り上げられるようになっていった。他に味噌まんじゅうなどもつくっているが、目玉はよもぎで、地場産のもち米や小麦粉にこだわって、早朝から昔ながらの方法で手づくりしている。コアなファンが多い。

「藤岡商店 かねこや」

所在地 群馬・桐生市広沢町3-3554

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隠れ家の横綱級笹だんご😵‍💫あんこ旅新潟編

日本海を南下してついに餅菓子の王国・新潟にたどり着いた。

 

「さわ山」の後、向かったのは「笹だんごのやま路」。

 

正直に話すと、ここは私にとって未知の笹だんご屋さん。

新潟駅周辺をあんブラ中に出会った地元の通が教えてくれた店。

 

「有名店や定番の店ではなく、隠れた穴場的な店はありませんかねえ」

 

しばらく雑談の後、私のむちゃぶりにしばらく考えた後、「あるんですよ。まだあまり知られていない名店が。ここの笹だんごはとにかくデカくてすごく美味いんですよ。地元の人も一目置く店ですよ」とニヤッとしながら教えてくれた店。

 

「さわ山」から歩いて15分ほどの、そこだけ別世界の、樹木と竹林に囲まれた一軒家。

どこか隠遁者の気配。

 

白地の長暖簾に「やま路」とシンプルに表記してある。

 

あんココロがピコピコし始めた。

★ゲットしたキラ星

 笹だんご10個つなぎ 

    (1個230円)

 おはぎ2個460円

 ※全て税込み価格です。

 

【センターは】

笹だんご:笹✖よもぎ餅✖つぶあんの圧倒

笹の鮮度はもちろん、ひと目でフツーの笹だんごとは大きさが違うことがわかる。

 

新潟の笹だんごはこれまでずいぶん食べているが、これにはちょっと驚かされた。

 

重さを測ったら1個あたり93グラムもある。

それが10個! 鼻先をくすぐる笹の香りと奥の香りを思いっきり吸ってみる。

 

たまらんのう。

 

賞味期限は「(常温で)翌々日までに」だったので、我が家に着いてから翌日の賞味となった。

 

🧐実食タイム

この店の特徴は蒸かすのではなく、茹でてるところ。

「祖母の代からのつくり方なんですよ」(女将さん)

 

笹は思ったよりもきれいに取れた(剥がしにくい笹だんごもある)。

 

手にずしりと重さが来る。愛の重さ?

濃いめのよもぎだんごが現れ、それが鈍い光を放っている。

 

ここでもう一度香りを吸い込む。匂いフェチかよ(笑)。

 

上の部分をがぶりと行く。

よもぎ餅は茹でたてだったので、一日過ぎても柔らかくもっちりした食感。

 

よもぎの香りは思ったほど強くなくほんわりと発散してくる。

 

笹が保湿効果を保っているのがわかる。

自家製つぶあんがボリューミーに口の中に広がって来た。

 

圧倒的な、柔らかく煮詰められたつぶあん。

 

色つやも素晴らしい。

甘過ぎない、ふくよかな、手づくり感がドンピシャ好み。

 

ほんのり塩味が追いかけてくる。

 

十勝産小豆をじっくりと炊き、上白糖で仕上げているようだ。

 

これまで食べた新潟の笹だんごの中でも個人的にベスト5に入る美味さ。

 

隠れた名店と出会った喜びがジワリと来た。

 

😎あんヒストリー

創業は平成7年(1995年)。「もともとは祖母がつくっていたおはぎから始まっている」とか。それを娘が引き継ぎ、さらに引継ぎしていくうちに、評判を呼び、店を起こしたそう。祖母からの手のリレーというのが素晴らしい。

 

【セカンドは?】

おはぎ:期間限定の素朴なデカおはぎ

事前に電話したら、たまたまおはぎ(期間限定)もつくっているとか。

 

笹だんごもおはぎもゲットできる数は制限されているので、1パック2個予約しておいた。

 

見事なジャンボおはぎで、つぶあんが緩め。

艶やかなテカリに引き込まれそうになる。

 

食べる前からよだれが出てきそうになる(失礼)。

 

一個の重さは136グラム!

甘過ぎないつぶあんと半殺しのもち米のもっちり感が絶妙。

 

何よりも小豆の皮まで実に柔らかく煮詰められていて、そのボリュームが凄い。

 

小豆の素朴な上質が口いっぱいに広がる。

確かにおばあちゃんがつくっていたような、どこか懐かしいおはぎ。

 

気が付いたら笹だんご2個とおはぎを2個が目の前から消えていた。

 

胃袋から宇宙へ。

 

目を閉じると、そんな空想がしばらく頭の中にとどまるのだった。

 

「笹だんごのやま路」

所在地 新潟市中央区緑町3331-4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

究極あんこと再会😂新潟の朝ナマ名店

 

北海道・函館から始まった、私にとっては夢のあんこ旅も日本海沿いに南下し、越後新潟にたどり着いた。

 

新潟は「餅菓子の王国」と呼びたくなるエリアで、朝ナマのいい店がキラ星のごとく存在している。

その中でも私が一目も二目も置く「さわ山」に足を延ばした。

 

杵つき餅の味わいとあんこの美味さが一線越え。

 

基本的に賞味期限は「本日中」で、この店の凄いところはデパートやスーパーからの出店要請に応じていないところ。

朝ナマが主力なので、店に来なければゲットすることができない。

 

2年半ぶりの訪問となった。

 

私のあんこセンサーがすでにピコピコ。

★ゲットしたキラ星

大ふく 160円×2個

草もち 160円×2個

元祖そら豆羊かん350円

 ※すべて税込み価格です。

 

【センターは?】

草もち:こしあんの美味さが一線越え

大ふくも草もちも大きい。

 

どちらをセンターにしてもおかしくはないが、今回は草もちにした。

 

早朝から地場産のもち米(こがねもち)を蒸かし⇒搗き、よもぎを加え・・・もっちりと仕上げた草餅で自家製こしあんを包んでいる。

 

きな粉がうっすらと夢のようにかかっていて、「また来ていただいて・・・ようこそ」と三つ指ついているよう(表現がおかしい?)。

サイズは直径が55ミリほど、重さは67グラム。大きめで期待が高まる。

 

包丁で丁寧に切ってみる。

つい断面に見入る。

 

自家製こしあんがたっぷり。紫色のオーラを発光しているようで、ただのこしあんではないことが見て取れる。

 

しかも見事なまでに詰まっていて、しばらく見ていたくなる(おいおい)。

 

🧐実食タイム

口に入れた途端、いいよもぎの風味と弾力のある餅の歯触りが同時に襲い掛かってくるよう。たまらない。

きな粉の香りがほんのり。

 

何よりも主役のこしあんが両手を広げるように広がってくる(そんな感じ)。

甘過ぎない粒子を感じるこしあんで、ほんのりと塩味も後追いしてくる。

 

私がこれまで食べた草餅のなかでもこれはトップランクの味わい。

 

しばらく余韻に浸っていたくなった。

 

【サイドは?】

大ふく:餅の薄さとぎっしりのつぶあんにため息

「大ふく」は大福で、以前来たときは常連客が「まんじゅう」と呼んでいた。

 

大福をまんじゅうというのが不思議だったが、この地方の言い回しかもしれない。

 

サイズは草もちとほぼ同じで大きめ。

だが餅の薄さに驚かされる。餅というより膜と言いたくなるくらい。

 

あんこが透けて見えるほどで、こんな大福は個人的にはこの店以外に見たことはない。

 

驚くべきはぎっしり詰まった自家製つぶあんの質とボリューム。

 

何よりも見ていただきたい。

 

柔らかいので切るのにも苦労したが、断面がごらんの通り想像越え。

しっかりと粒つぶの形はあるのに、食べるとふっくらと柔らかい。

 

きれいな小豆の風味がほとんど爆発的に広がる(表現が追いつかない)。

 

甘過ぎず、塩気がほんのり。

しっかりと渋切りしているのに小豆(北海道産)のいい風味が止まっていない。

 

極上のつぶあんとしか表現のしようがない。

 

2年半前の感動がよみがえって来た。

 

😎あんヒストリー

創業は大正時代初期。初代は餅屋としてスタートしている。搗き上げた一日一石の餅をリヤカーで運んで売っていたそう。大福餅もつくって売っていたようだ。代々続く製法は秘伝。現在4代目。

元祖そら豆羊かん:超レアな空豆の羊羹のいい風味

極めて珍しい空豆餡の羊羹。芋ようかんと似ているが空豆の風味と味わいがきれいに詰まっている。

 

1本の長さは130ミリ×幅35ミリ。厚さは約28ミリ。

 

まさに空豆色で、テカリがみずみずしい。

水ようかんに近いなめらかな食感。

 

ほどよい甘さと絶妙な塩気。

 

よく見ると空豆の粒々が素朴にひそんでいる。

 

そら豆の羊羹、この店ゆえの手づくりの魔力か、しばらくの間いい余韻が残った。

 

「さわ山」

所在地 新潟市夕栄町4513

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皮むき餡」水ようかんのクール😎山形・酒田編

 

かつてNHK連ドラ「おしん」の舞台にもなった庄内地方の港町・酒田。

 

17年ほど前にあるベストセラー作家の誘いで訪れて以来の途中下車となった。

 

今回はあんこ旅。

江戸時代には北前船の寄港地として大いに栄え「西の堺・東の酒田」とも称された。

 

駅も駅前の拠点ビルもモダンになっていたが、平日だったこともあるのか、人の姿は少ない。

 

乗り継ぎの関係であまり時間がない。

 

目的の百年老舗「東根菓子舗」は駅から少し離れていたのと背中に食い込むリュックの圧力で、思い切ってタクシーを使い、時間内に滑り込んだ。

 

東根菓子舗はどうしても行きたい和菓子屋さん。

 

頭の中はあんこ、背中には火の車って感じかな(笑)。

古く渋い店構えをナマの目で見て、「ああ来てよかった」とため息が出かかった。

 

引き戸を滑らしてから足を踏み入れたら、ガラス張りの菓子棚を含めて「当たり」を直感した。

 

餅菓子や饅頭、上生菓子がいい感じで並べられていた。

★ゲットしたキラ星

 水ようかん 324円×2本

 山吹まんじゅう(中)194円

 きんつば  292円×2個

 ※すべて税込み価格です。


【センターは】

水ようかん:創業時からの絶妙な舌ざわり

下調べでここの水ようかんは創業時から作り方を変えていない、という情報を得ていた。

 

売り切れの可能性もあったので、前日に2本だけ予約しておいた。

 

宿泊先の安ホテルで実食となった。

長方形に切り分けられた水ようかんで、いいテカリと深い小倉色。

 

ひと目で本物、と伝わって来た。

 

🧐実食タイム

この店のこしあんは創業時から手間を惜しまず皮むき餡を使用している。

 

皮むき餡とは小豆を下茹でしてから丁寧に皮を取り除き煮詰めたもの。

 

なので、雑味のないすっきりとした味わいになる。

小豆は北海道産を使用。

 

そのこしあんと寒天を煮詰める。

 

その配合が絶妙で、菓子楊枝で口に入れると、エッジはしっかりあるのにするすると溶けていく。

小豆のいい風味とほどよい甘さといい余韻を舌の上に残しながら。

 

寒天よりも小豆のウエイトが高く、これは私の好み。

 

ひょっとして黒糖も加えているのか、すっきりとした味わいの中に深味もある。

 

気が付いたら2本とも胃袋の奥に消えていった。

 

😎あんヒストリー

創業は明治9年(1876年)。現在5代目(6代目も修業中)。5代目は東京・神田の名店「御菓子処ささま」で修業。その後に跡を継いでいる。茶席用の季節の上生菓子ばかりでなく、饅頭類もつくっている。

 

【サイドは?】

山吹まんじゅう:黄金色の生地✖皮抜き餡の合体

この店の名物の一つがこの山吹まんじゅう。3代目が考案したそう。

 

サイズは3種類(注文でもう一種類)あり、私が選んだのは中サイズ。

 

それでもかなりデカい。

山吹色(黄金色)の表面にはきれいな焼き色が入っていて、小麦粉と新鮮な卵の黄身を多く使っていることがわかる。

 

生地のもっちり感が上質。いい香りが来る。

 

ボリューミーな形が美しい。

手で割ると、自家製こしあん(皮むき餡)がぎっしり詰まっていて、その色が淡い(薄紫色)。

 

ふっくらと上品な味わい。

 

目をつむると、はるかな北前船のロマンすら感じる上用まんじゅうだと思う。

 

きんつば:昔のままの鍔型であんこの存在が深い

きんつばは今は四角形が多いが、もともとは名前の通り刀の鍔の形だった。

 

このきんつばはその原形に近い。

 

きんつば好きの私にとってはこれは避けて通れない。

皮が膜のように薄く、中のつぶしあんが濃厚に透けている。

 

手づくり感がしっくりと来た。

 

素朴で上質なつぶしあんで、ふっくらと柔らかい。

 

塩気が絶妙。これぞいい塩梅。

 

小豆の風味が立ってきた。

 

思わず「うめ~」と言葉が出かかった。

寒天の存在をほとんど感じない。

 

あんこだけのきんつば?

 

酒田が北前船の寄港地として栄えた江戸⇒明治の風をこの一品に潜ませた、そんな感じさえした(うーんわかりにくい=汗)。

 

江戸日本橋「榮太樓総本舗」の名代きんつばの遺伝子が北前船に乗って酒田に存在していた? そう考えて、私のあんココロがウルウルしてしまった🙇‍♂️。

 

「東根菓子舗(ひがしねかしほ)」

所在地 山形・酒田市中央西町1-16

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

超絶あんドーナツと栗大福😍秋田あんこ旅編

 

北のあんこ旅で美人の産出県・秋田へ。

 

目的は美人ではなく「三松堂」(さんしょうどう)。

 

大正13年(1924年)創業の地元では有名な百年老舗の和菓子屋さん。

いぶし銀の店構えにあんココロがときめいた。

 

レトロな一軒家の、ガラスの引き戸に墨文字で「水ようかん」とか「麩まんじゅう」などと大書されていた。うーん凄いね。

 

あまりにシンプルな、歴史だけではなくアート感さえ感じる。

 

店内に足を踏み入れると、木製の渋いショーケースが出迎えてくれる。

餅菓子や季節の上生菓子など、これは・・・。

 

かなりの手練れ職人の気配を感じた。

 

★ゲットしたキラ星

あんドーナツ184円

栗饅頭 205円

栗大福 324円

塩豆大福280円

きんつば238円

栗饅頭 205円

 ※すべて税込み価格です。

 

【センターは】

あんドーナツ:生地とこしあん頂上の合体

ひと目でこれは本物と直感した。

 

ほどよい大きさの俵型で、表面には砂糖(グラニュー糖?)がたっぷりまぶしてある。揚げ色の深さにそそられてしまった。

いい立ち姿の4代目に話を聞くと、さり気なく「東京の一幸庵でも修業しました」とか。

 

一幸庵だって? 文京区小石川にある和菓子界の頂上の一角に位置する一軒。

 

厳しい修業でも知られる上菓子屋だが、なるほど店構えから店内の造りもその一言で納得がいった(気がした)。

その和菓子職人がつくるあんドーナツ。面白い取り合わせ。

 

🧐実食タイム

あんドーナツは手で食べるに限る。

 

固すぎず柔らかすぎず。手で割ると、上質な素朴が伝わってきた。

中はこしあん(自家製)で明るい色。その量。

 

がぶりと行くと、絶妙な歯触りと小麦粉と卵黄(?)のきれいな風味がわっと広がった。

 

口の中で崩れる瓦解感が素晴らしい。

 

甘過ぎないこしあんがそれに絡み、口の中で1+1=3の世界をつくるよう。

塩気がほんのり伴走する。

 

私がこれまで食べたあんドーナツの中でもこれはトップクラス、と一人合点。いい時間が流れる。

 

【サイドは?】

きんつば:ひと味違う深い味わい

角型のきんつばだが、これも見た瞬間、あんココロがギュッとつかまれてしまった。

 

薄いしっとりとした皮生地から見えるあんこが「おいで」した気がした(そんなはずはない)。

 

歯がすっと入る。小豆が柔らかい風味を吹き上げて来た。

塩気が絶妙で、この食感はそう出るものではないと思う。

 

小豆は大粒なとよみ大納言で、形がしっかりあるのに実に柔らかい。

 

これも素朴な上質と表現したくなる。

 

★あんヒストリー

創業は大正13年(1924年)。現在4代目。店のルーツは山形。初代は山形から東京の煎餅の老舗で修業。その後、秋田で煎餅店(関西風小麦粉煎餅)として出発している。「もともとは煎餅屋でした」とか。店内には今も代々続く煎餅が並んでいる。ルーツを守りつつ新しい和菓子屋のあり方を模索しているようだ。4代目は京菓子の名店「一幸庵」(東京・小石川)で修業後に弘前の老舗「寿々炉(すずろ)で修業、実家を継いでいる。

塩豆大福:餅の柔らかさとつぶあんの上質

シャレた包み紙を取ると、見るからに柔らかそうな餅と赤えんどう豆(塩豆)がうっすら餅粉を纏ってこれも「おいで」した(そんなはずはない)。

手で持つと驚くほど柔らかい。

中は上質なつぶあんで、ほどよい羽衣のような感触(わかりにくい)。口の中でとろけるように混じりあい、すーっと消えていく。余韻がとてもいい(季節限定)。

 

栗大福:蜜煮栗が丸ごとと自家製こしあんの絶妙

塩豆大福とは違う餅の感触。歯切れの良さ。

 

地場産の蜜煮栗のやや固めの歯ざわりが餅との対比を絶妙につくり上げている。

甘過ぎない、栗の風味が立ち上がってくる。

 

それを上質な自家製こしあんが包み込んでいる。

 

糸を引くような塩豆大福と歯切れのいい栗大福。

 

どちらも素晴らしい大福、と余韻を楽しむ。

 

栗饅頭:丁寧な造りと上質な味わい

卵黄のテカリと深い焼き色に引き込まれそうになってしまった。

 

中は白あんで刻み栗がふんだんに練り込まれていた。

口の中でいいねっとり感がどんどん広がる感触。

 

4代目の腕と世界、確かにすごいものがある。北前船の寄港地だった秋田は侮れない。

 

「三松堂」

所在地 秋田市中通5丁目7-8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「三色大福」驚きの世界😎函館あんこ編

 

意外な発見。函館には歴史のある和菓子屋、それも餅屋系が多いこと。

 

教会が多く、赤レンガ通りなどバタ臭いイメージの街だが、前回書いた「龍榮堂本店」(大正15年創業)の3代目店主と話すうちに「函館にはいい和菓子をつくる餅屋が多いこと」に目を見開かされた。

 

和菓子の主役・小豆の生産量が北海道が日本一であることもこの背景にあるかもしれない。

エリモショウズから大納言小豆まで、今や北海道は小豆の王国なのである。

 

とはいえ、ここ数年の異常気象などで生産量に変化が起きているという。

 

頭の痛い問題だが、ここはあんこの神様にお祈りするしかない。

 

という前置きはさておき。

 

今回ご紹介したい「栄餅本店」も函館あんこ界をリードする一軒。

創業が明治33年(1900年)の百年超老舗で、4代目が代々続く無添加づくりの暖簾を守っている。

 

見事な一軒家の和菓子屋さんで、「栄餅本店」の重厚な歴史を放射する看板が目に沁みる。

店内に一歩足を踏み入れると、朝ナマの餅菓子類やだんご類がキチンと並べられていた。

前々日に電話したら「朝の9時半には揃ってます」とのことだったので、一泊してその時間にたどり着いた。空気がすがすがしい。

 

★ゲットしたキラ星

 三色大福 (よもぎ、白、赤)

       各200円

 串だんご

  こしあん  160円

  ごまあん  160円

 きんつば  170円

 ※すべて税込み価格です。

 

【センターは?】

 よもぎ大福:地場のよもぎ✖地場の小豆の合体

三色大福の中で最も惹かれたのがよもぎ大福。

 

多忙のなか4代目店主が春先に自分で摘んだよもぎ(冷凍保存)を見せてくれた。

春の薫りが私の鼻先までふわりと来た。

 

自分で摘む・・・なかなかできることではない。

 

「もともとが餅屋」とおっしゃるだけあって、杵つき餅の質がピュアでしっかりと伸びる。

柔らかすぎず固すぎず。絶妙な穏やかさ(と表現するしかない)。

 

岩手・紫波産ヒメノモチを使用、それに地場産のよもぎが濃厚にブレンドされていいる。

中のあんこ(自家製つぶあん)も秀逸な味わいで、北海道産エリモジョウズを自家炊きし、上白糖で丁寧に仕上げている。

北の函館ならではの濃厚で深いよもぎ餅の風味とつぶあんの合体。

 

塩味がいい具合に絡んでくる。

 

正直に言うと、まさか函館でかような上質な感動と出会えるとは思いもよらなかった(失礼)。

 

【サイドは?】

豆大福(赤):青豆の風味と餅の伸び+つぶあん

この店の大福は形が楕円で、一見そっけなく見えるが、ひと口でその深い味わいに驚かされる。次第に虜になる、と思う(私がそうだった)。

 

魔除けの色・赤い餅の中に青豆が練り込まれていて、それがいいアクセントになっている。

 

実食したのはホテルに戻ってから午後6時から。

無添加づくりなので今日中に食べなければならない。

 

手で千切ろうとすると、伸びが凄い。

中にたっぷり詰まったつぶあんが柔らかい悲鳴を上げる(そんな感じ)。

 

雑味のない、柔らかな美味さ。

 

青豆の豆大福は新潟などにも多いが、ひょっとしてここはその系譜かもしれない。

 

🧐あんヒストリー

明治33年創業の老舗餅屋さんだが、4代目店主は「函館は餅屋が多く、昔はもっと多かった」と話す。和菓子専門学校を卒業した後、札幌の老舗和菓子店で職人修業。その後、実家を継いでいる。無添加手づくりにこだわり、和菓子の歴史についても一家言を持つ。店の奥にガラス張りの広い作業場があり、道具類がぴかぴかに光っている。丁寧さが伝わってくる光景で、完璧主義者のよう。素晴らしいこと。

 

きんつば:昔の形(円形)の秀逸な味わい

 

だんごも素晴らしかったが、私のあんココロをとらえたのはきんつば。

 

京都⇒江戸の鍔形きんつばで、東京・日本橋「榮太樓総本舗」の名代きんつばを思わせる、昔のままのいぶし銀スタイルに引き込まれてしまった。

 

小さいが手で触るともっちり感が伝わって来る。

小麦粉ベースの生地が膜のように薄い。

 

何より中のあんこが素朴に美味い。素朴な洗練。

 

ほんのり塩気。思わず「うめえー」が出かかる。

よく見ると、小豆とこしあんを丁寧にブレンドしているよう。

 

地味だがいい仕事をしているのがわかる。

 

函館の和菓子屋さん、全国区ではないが、全国区を凌駕しいているかもしれない。

 

「栄餅本店」

所在地 函館市栄町5-13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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老舗の独創「はこだて大納言」😎👟北のあんこ旅編

 

長い間、諸事情で行けなかった北海道へ。

 

土方歳三最期の地、函館に上陸。昔見た洋装のダンディーな写真がずっと頭から離れないので、北のあんこ旅の最初の地はここにした。

五稜郭タワーから眺める函館の街は祖先が會津藩士だった私の目にはどこか切ないものがある。

勝てば官軍という言葉が今も残っている。

 

インチキの錦の御旗に正統などあるものか。理屈は後からついてくる。

 

という前置きはいったん置いといて。

 

最初の驚き。「洋」が似合う函館には、実は百年越えのいい「和」菓子屋が多いこと。

 

それも餅菓子屋の街でもあること。

 

いぶし銀の店構えが見えてきた。

「龍榮堂」(りゅうえいどう)の屋号が歴史の風雪を感じさせる。

 

最初の一歩はこの稀有な和菓子屋さん。

 

★ゲットしたキラ星

はこだて大納言

  6個入り 2100円

草串だんご 1本180円

ユーピン(月餅)240円

林檎サンド   240円

中花饅頭    280円

 ※すべて税込み価格です。

 

【センターは?】

はこだて大納言:手の込み方に脱帽、大納言小豆の変身

前回の週刊あんこでチラ見せしたのが、この「はこだて大納言」の製造段階の写真です。3代目が特別に見せてくれたもの。

つややかで見事な大納言小豆だが、使っている小豆は北海道産「とよみ大納言」。大きくて鮮やかな色味の小豆で、煮崩れしにくく、柔らかな風味が特徴。

 

3代目によると、炊き上げてから4日間白ザラメの糖蜜に漬け、さらに信州産棒寒天と合わせて練り上げ・・・秘伝の手順で仕上げるまでに合計6日間ほどかかかるそう。

 

それがこれ。

形は違うが、糖化した表面のひびがどこか小城羊羹のようでもある。

 

そそられる。

 

😋実食タイム

まず歯ざわり。ザクっとした乾いた歯ざわりがすぐに甘納豆の層にたどり着く。

小豆羊羹の風味と食感。

 

小豆好きにはたまらないな。

中心部には柔らかな求肥餅が隠れていて、「ここまでようこそ!」と話しかけてくる(そんな感覚です)。

甘過ぎない、上質な素朴。立ち上がる小豆の風味。

 

この店のオリジナルで「先代がつくり上げたもの」を3代目がさらに磨きをかけている。手間暇の掛け方が半端ない。

 

【サイドは?】

草串だんご:地場のよもぎ✖つぶあんの風味が凄い

よもぎだんご好きの私にとってこれは一つの事件。

 

この時期に北の函館で出会えるとは夢にも思っていなかった。

 

よもぎは函館周辺で摘んだものを保存しておき、それを使用している。

なので、風味がワンランク上質。

 

2玉の串だんごで、よもぎ餅は柔らかく、中にぎっしりと詰まったつぶあん(エリモショウズ✖白ザラメ)が口中で合体し、融けあい、いい余韻を残してスッと消えていく。

 

うめえ~、っと言葉が漏れる。

 

🧐あんヒストリー

創業は大正15年(1926年)。百年老舗で、現在3代目。東京・赤坂の老舗和菓子店で修業後、実家の龍榮堂本店を継いでいる。函館周辺の素材にこだわり、伝統と創作、二つの融合を模索し続けている。お女将さんと二人三脚で函館和菓子界を盛り上げている。函館駅を焼き印にしたどら焼きのような「中花饅頭」もおすすめ。

 

ユーピン(月餅):初代から続く不思議な焼き菓子

3代目によると、初代は中華好きだったとか。台湾の有名書家の額が飾ってあり、この菓子にもそのパッケージが使われている。

 

歴史を感じる渋好みの焼き菓子で、中国の月餅とよく似てるが、どこか初代の想いが沁み込んでいるよう。

生地は香ばしく、中はこしあん(自家製)。よく見ると、クルミとレーズンが入っている。

なので、深みのある舌ざわりがとてもいい。

 

函館経由の月餅の極上の美味さ。

 

林檎サンド:3代目のオリジナル菓子

函館に隣接する七飯町は日本で最初に西洋りんごを栽培した町で、りんごの産地として知られている。

 

3代目はこの七飯りんごを使って、フランス菓子のようなブッセをつくった。

カステラ状のふわふわ生地でりんご餡(白あん✖蜜煮りんご)をサンドしたもの。

 

和洋の合体だが、これが思ったよりも滋味深く美味しい。

 

女性にも人気で、個人的にはコーヒーによく合うと思う。

 

「龍榮堂本店」

所在地 函館市上新川町6-7