週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

木箱入り、圧巻のこだわり栗羊羹

 

栗羊羹の名店は全国にいくつかあるが、この栗羊羹も「これはヘビー級だよ」と唸ってしまった。木箱入りの栗羊羹。

 

とにかくまずは見ていただきたい。

f:id:yskanuma:20210121173624j:plain

 

蜜煮した見事な大栗が丸ごとボコボコと小倉色の練り羊羹に浮かんでいる。

f:id:yskanuma:20210121173759j:plain

 

見ようによっては月と夜空にも見える。

 

お月様がこんなにあったら、かぐや姫は何人いるんだろう?

 

そんなおバカな想いにとらわれるほど。

 

秋から春先までの季節限定羊羹で、大寒の今もショーケースに並んでいる。

f:id:yskanuma:20210121174314j:plain

f:id:yskanuma:20210121173950j:plain

 

群馬・伊香保温泉の老舗和菓子屋「清芳亭(せいほうてい)」の逸品で、素材の選び方も作り方も「職人さんのこだわりが詰まっています」(同店)。

 

その名も「こだわりの栗羊羹」。1棹1600円なり(税込み)。ちなみに通常の栗羊羹(少し安い)もある。

 

羊羹自体のサイズは長さ180ミリ、幅50ミリ、厚さは40ミリと江戸時代からの定番サイズ。重さは正味450グラム。

 

木箱入りが大げさではない。正統派の堂々とした重量感。

 

北海道産の厳選小豆を使い、餡作りから仕上げの練り上げまで職人さんの手が入っているのがわかる。

f:id:yskanuma:20210121174414j:plain

 

切り分けると、羊羹の練りの密度と国産の大栗のどしっとした感触。

 

菓子楊枝(かしようじ)で口に運ぶと、甘めの、やや固めの羊羹の奥から小豆のいい風味が立ち上がってくる。栗のきれいな風味との相性がとてもいい。

f:id:yskanuma:20210121174450j:plain

f:id:yskanuma:20210121174526j:plain

 

口どけと余韻が上質で、「これぞ栗羊羹の王道では」と言いたくなる。個人的には成田山の老舗にも負けない味わいだと思う。

f:id:yskanuma:20210121174608j:plain

f:id:yskanuma:20210121174628j:plain

 

添加物などは使用していないので、冷蔵庫に入れて、賞味期限は約1か月と練り羊羹にしては短め。

 

練りの密度に感心しながら、ふと底の部分を見ると、うっすらと糖化していた。

f:id:yskanuma:20210121174706j:plain

 

これが私のような羊羹好きにはたまらない。至福の時間となる。

 

「清芳亭」の創業は昭和11年(1936年)。現在3代目。

 

昔昔、私がメディアの端っこに所属していた頃、ちょっとした大仕事を終えると、伊香保で疲れを癒した。その宿泊旅館で出された「くずきり」がめっちゃ美味くて、女将さんに「これってどこの?」と聞くと、「清芳亭です。ここは温泉饅頭もおいしいですよ。伊香保温泉饅頭の元祖なんですよ」と教えてくれた。

 

清芳亭との出会いは古い。

 

今回、久しぶりにその湯の花饅頭も買い込んだ。湯の花饅頭6個と和栗饅頭3個入り(二色饅頭 税込み1000円)。

f:id:yskanuma:20210121174108j:plain

 

小麦粉と赤砂糖で蒸しあげた、つやつやした茶色の皮と中のこしあんのしっとりした美味さが光る。

f:id:yskanuma:20210121174849j:plain

f:id:yskanuma:20210121174919j:plain

 

こしあんは控えめな甘さ。塩気が強めで、あんこの美味さ伊香保の中でもベスト3に入ると思う。

f:id:yskanuma:20210121174951j:plain

 

和栗饅頭は栗あん。昔はなかったと思う。湯の花饅頭よりも皮がやや固め。こちらも塩気が強めで、白いんげん豆の風味の方が栗ペーストよりも上回っていると感じる。

f:id:yskanuma:20210121175027j:plain

 

私的には湯の花饅頭の方が好みだが、今回は「こだわり栗羊羹」の圧倒に寄り切られてしまった。

 

✳ところで、伊香保に縁の深い画家・竹久夢二は和菓子好きだったが、ここの栗羊羹と湯の花饅頭を食べたどうかは不明。多分食べているはずと思ったが、昭和9年に亡くなっているので、時間的に無理。あるいは元祖・勝月堂には行ったかもしれない。空想が広がる。伊香保あんこロマンということで(笑)。

 

所在地 群馬・渋川市伊香保町伊香保544-38

 

 

            f:id:yskanuma:20210121174236j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅と白、京都エリアのあんこ力

 

京都は中心部ばかりではない。

 

あんこ宇宙の中で、やっぱり京都エリアは凄いなあ、という一品。

 

緊急事態宣言でまたも京都に行きづらくなった。

 

なので、今回もお取り寄せ。直接電話して、私のどこでもドアクロネコ便)で送ってもらった。配送料はかかるが、このくらいの出費は致し方ない。

 

まずは見ていただきたい(ご存知の方も多いとは思うが)。

f:id:yskanuma:20210114124406j:plain

 

紅白の一本の巻物で、白あんを紅羊羹で手巻きしたもの。

f:id:yskanuma:20210114123952j:plain

 

長さ約215ミリ、重さは380グラムほど。

 

写真で見るよりも実物の重みがズシリと来る。

 

紅羊羹の濃い赤と白あん(白いんげん豆)の存在感。

 

京都・八幡市「菓子司 亀屋芳邦(かめやよしくに)の、その名も「源氏巻」(1本 税込み1188円)。

f:id:yskanuma:20210114124110j:plain

 

同市の石清水八幡宮は源氏ゆかりの神社で、源氏の白と平氏の赤をモチーフにした、郷土菓子でもある。

 

源平の歴史とお店に敬意を表して、合掌してから包丁で切り、さっそく賞味する。

f:id:yskanuma:20210114124150j:plain

f:id:yskanuma:20210114124227j:plain

 

上生菓子のような気配。

 

紅羊羹の歯ごたえと白あんの柔らかさが口の中で絶妙に絡み合う。

f:id:yskanuma:20210114124300j:plain

 

ほどよい甘さと二つの食感が、素朴で質のいい風味をゆったりと噴き上げるよう。

f:id:yskanuma:20210114123923j:plain

 

「亀屋芳邦」は創業が明治40年(1907年)だが、京都・本願寺の御用達だった「亀屋陸奥」から暖簾分けしているようだ。

 

現在3代目。「源氏巻」が素晴らしかったので好奇心がむくむく、つい電話すると、電話口に出た女性(女将さん?)の応対に感じ入ってしまった。私は埼玉だが、ホンマもんの京都弁に幸福感と奥行き、奇妙なタイムマシン感に襲われてしまった。

 

それによると、「源氏巻」は八幡周辺に昔からある郷土菓子で、これを作る和菓子屋さんも数軒あったそう。それが今は「ウチだけになってしまいました」とか。

f:id:yskanuma:20210114124624j:plain

 

哀しいけどうれしい。貴重な巻き羊羹だとわかる。

 

羊羹は食紅で色を付けているが、そこだけ見ると、小城羊羹「村岡総本舗」や伏見「駿河屋」の紅練りなどを連想してしまった。紅色に驚かされるが、白あんとのコラボが古くて新しいと思う。

f:id:yskanuma:20210114124647j:plain

 

f:id:yskanuma:20210114132040j:plain

 

むしろふくよかな白あんの引き立て役のようでもある。

 

材料は砂糖(上白糖)、いんげん豆、寒天。添加物は食紅だけ。

 

もう一品「栗かのこ」(税込み190円)も書いておきたい。

f:id:yskanuma:20210114124737j:plain

 

蜜煮した大栗丸ごと一個を大納言小豆とゼリー状の寒天で包み込んでいる。

f:id:yskanuma:20210114124804j:plain

 

光が入ると、金色(琥珀色)にキラキラ輝き、封じ込められた黄色い栗と大納言の甘納豆がとても美しい。

f:id:yskanuma:20210114124839j:plain

f:id:yskanuma:20210114124900j:plain

 

栗のしっかり感と甘納豆のほっこり感が寒天のつなぎで噛むたびにいい具合に溶けていく。やや甘めで上質の味わい。

 

京都の中心部ではなく、裏鬼門(西南)の、源氏ゆかりの町の逸品。それを時空を超えて緊急事態下で味わう。京都と疫病の歴史も頭のどこかにある。

 

改めて京都、恐るべし。

 

所在地 京都府八幡市八幡岸本27番地

 

【お取り寄せ】

源氏巻(1本)  1188円

栗かのこ(5個)  950円

送料        862円

代引き手数料    330円

 

合計       3330円

 

           f:id:yskanuma:20210114125007j:plain



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナ八起、信長流「ダルマ最中」

 

この時代に織田信長が生きていたら・・・と考えると、コロナでどんな手を打ったか、空想が広がる。

 

ガースー首相のような見苦しいほどの泥縄対応はないと思う。

 

個人的な空想だが、トップダウンで先頭に立ち、先手を打って果敢な対応を取ったと思うが、あるいはひょっとしてコロナ感染していたかもしれない。

 

とはいえ危機の時代に信長のようなリーダーがいないのが残念、といくら嘆いても仕方がない。

 

その代わりと言っちゃなんだが、信長に縁のある「起き上り最中(おきあがりもなか)」をお取り寄せした。

 

正月にふさわしい縁起物で、七転び八起き、コロナ禍に負けないという意味でも今回ぜひ取り上げたくなった。

f:id:yskanuma:20210108123439j:plain

f:id:yskanuma:20210108123719j:plain

 

とにかくダルマの形が見ようによってはユーモラスでユニーク、しかも中のあんこは3種類。小倉、抹茶きんとん(3種類詰合せ10個入り)。

f:id:yskanuma:20210108123557j:plain

f:id:yskanuma:20210108123627j:plain

 

それに「大粒栗入り 小倉」も追加で頼んだ(箱入り5個詰め)。

 

あんこを詰めると、ダルマさんは転ばない(笑)。

 

いやいや転んでも八回、いや何度でも起き上る。

 

織田信長の居城があった岐阜の和菓子屋さん「起き上り本舗」の知る人ぞ知る逸品。

f:id:yskanuma:20210108123955j:plain

 

店によると、天下布武の前、織田信長が天敵・稲葉山城(現在の岐阜城)を攻めあぐねた時、何度も失敗し、逆境の中で「我まさに起き上り最中(さいちゅう)なり」と言ったという故事を題材にしたそう。

 

創業70年ほど。現在2代目。

 

まずは3種類を正面、横、後ろの順でご覧ください。

f:id:yskanuma:20210108124218j:plain

f:id:yskanuma:20210108124238j:plain

f:id:yskanuma:20210108124258j:plain

 

定番の小倉(つぶあんから食べてみる。

 

高さは約6センチ。重さが56グラムほど。

f:id:yskanuma:20210108124523j:plain

f:id:yskanuma:20210108124605j:plain

 

手に持つと重さがずっしり。

 

まず皮だねのしっかりしたパリパリ感と香ばしさがガツンと来る。

f:id:yskanuma:20210108124652j:plain

 

ぎっしりと詰まった小倉あんは濃厚で甘め

 

つややかで小豆の皮まで柔らかく煮詰められている。

f:id:yskanuma:20210108124720j:plain

f:id:yskanuma:20210108124746j:plain

 

つなぎの寒天が絶妙に練り込まれている感じ。

 

芳醇なねっとりとしたあんこで、雑味がない。

 

上質のあんこだと思う。

 

素材自体を2代目自らが選び小豆が北海道(小豆の出来によって青森産)、皮だねは信州産、添加物や凝固剤などは不使用と和菓子職人としてのプライドを感じさせる。

 

続いて、抹茶あん

f:id:yskanuma:20210108124823j:plain

 

包丁で二つに切ったら、渋い、やや暗めの抹茶あんが「参る」と現れた。

 

確かに添加物や着色の匂いがしない。

f:id:yskanuma:20210108124853j:plain

f:id:yskanuma:20210108124916j:plain

 

北海道産手亡(白いんげん豆)に静岡産の抹茶を加えて練り上げている。

 

抹茶の風味がストレートに伝わってくる。こしあんのなめらかな舌触り。

 

こちらも甘めだが、渋くて甘い余韻が舌の上に残る。

 

きんとんは手亡の白あん(こしあん)。

f:id:yskanuma:20210108124949j:plain

f:id:yskanuma:20210108125012j:plain

 

こちらは甘さが抑え気味で、ねっとり感はあるが、むしろあっさりとしたきれいなあんこ。

 

すべて高いレベルだが、私の好みは今回は①抹茶あん②小倉あん③きんとんの順。

f:id:yskanuma:20210108125204j:plain

 

もう一品「大粒栗入り小倉」も書いておきたい。

 

国産(愛媛)の大栗を丸ごと一個、それを小倉あんが包んでいる。

f:id:yskanuma:20210108125239j:plain

f:id:yskanuma:20210108125305j:plain

大栗はきりっとしていて、それが甘めの小倉あんといいバランスを作っている。

 

ここでも小倉あんの美味さが光っている。

f:id:yskanuma:20210108125332j:plain

f:id:yskanuma:20210108125358j:plain

 

ぜいたくな最中だが、あえて言うと、私の好みは3種類ほどではない。大栗があんこの美味さをややぼかしている気がするが、栗好きの人にはたまらないとは思う。

 

友人は「あんこがかなり甘いので、私はこっちに軍配よ」と一票。半分は同意できる(笑)。

 

緊急事態宣言で遠出がさらに難しくなった。いつまで続くかは不明。

 

それでもまだお取り寄せがある。

 

送料その他がかかるのは致し方ない。

 

全国の和菓子屋さんにエールを送りたくなる。

 

七転び八起き。あんこネットワークでつながっていきたい。

 

【本店所在地】

岐阜市柳ケ瀬通5丁目5番地

 

【お取り寄せ】

3種類詰合せ10個入り 1370円 

大粒栗入り小倉餡5個詰め 920円

消費税          184円

送料(ゆうパック)    950円

代引き手数料       390円

 

合計          3814円

 

 

             f:id:yskanuma:20210108125508j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新春「笑み福」&「そんなバナナ、」

 

明けましておめでとうございます。

 

コロナ禍新年となりましたが、気落ちせず、あんこ片手に牛歩で乗り切っていこうと小さく決意しております。

 

古来より小豆には魔除け厄除けの意味もあり、疫病退散祈願としても重要な役割を担ってきました。コロナもまた。

 

伝統と新しさ。この二つがキーワード。

 

なので、令和3年のトップバッターは京都の老舗和菓子屋「亀屋良長(かめやよしなが)」の、元気の出そうな変わり羊羹。コロナ禍の中で生まれた逸品です。

f:id:yskanuma:20210103123801j:plain

 

「亀屋良長」は創業が享和3年(1803年)、現在8代目。

 

京都の上菓子屋の中でも伝統とチャレンジ精神にあふれた和菓子屋さんで、「どこでもドア」があれば、京都に飛んでいきたいところですが、直接お電話して、お取り寄せで我慢。

f:id:yskanuma:20210103123858j:plain

 

まずは季節限定の「干支菓子 笑み福」(1棹 税込み1188円)。

f:id:yskanuma:20210103123939j:plain

f:id:yskanuma:20210103124021j:plain

 

ごらんのとおり、小豆羊羹をベースに、上が寒天ベースの錦玉羹(きんぎょくかん)になっていて、栗、アカデミアナッツ、黒豆、くるみ、クランベリーなどがきらびやかに乗っている。

f:id:yskanuma:20210103124100j:plain

 

ビジュアル的にもすごい。

 

イデアが斬新で技術の裏付けがきちんと下支え。

 

めでたい迎春の一品でもある。

f:id:yskanuma:20210103124130j:plain

f:id:yskanuma:20210103124206j:plain

 

羊羹と香ばしいナッツ類(カリッとしたまま)がこんなに合うとは、最初のひと口で驚く。羊羹の甘さは上品でほどよい。

 

クランベリーの酸味(果実味)が奥の方で小さく異国のメロディーを奏でる・・・そんな感じ。

f:id:yskanuma:20210103124319j:plain

f:id:yskanuma:20210103124346j:plain

 

ミスマッチを超えてると思う。

 

絶妙な融合に、1+1が3のため息が出かかる。

 

もう一つのレアな変わり羊羹「そんなバナナ、」(同1188円)は、コロナ禍の去年4月に誕生している。

f:id:yskanuma:20210103124545j:plain

 

2百年を超える老舗がバナナ羊羹を作るという発想がすごすぎ。

 

ホント、そんなバナナ(笑)。ユーモアも感じる。

 

こちらは手亡豆(白いんげん)にバナナを練り込んだ羊羹がベース。

f:id:yskanuma:20210103124635j:plain

f:id:yskanuma:20210103124709j:plain

 

その上から波照間産黒糖とカカオ豆で作ったカカオ羊羹をドロリとかけている。

 

見た目は黄色の上にチョコレートのコートを流したよう。

 

こちらもナッツ類がぽこぽこ乗っている。

f:id:yskanuma:20210103124817j:plain

 

口に入れたとたん、バナナの香りが広がる。

 

ほどよい甘さ。手亡豆とカカオの風味がねっとり。

f:id:yskanuma:20210103124854j:plain

 

和菓子なのに洋菓子のようでもある。

 

これってめっちゃ面白い、京都の進取の気性を感じさせられる。バナナには免疫力があると言われるので、コロナ禍の中のチャレンジとなったようだ。

 

疫病に苦しめられた歴史を持つ、京都の心意気や良し、とつい脱帽したくなる。

 

正月特別号なので、おまけにもう一品。季節限定の変わり羊羹「雪あそび」(同1188円)はゆず羊羹がベース。

f:id:yskanuma:20210103124412j:plain

f:id:yskanuma:20210103125022j:plain

f:id:yskanuma:20210103125052j:plain

 

ゆずの香りがきれい。ゆず羊羹の上にはいちじく、りんご、クランベリー、アカデミアナッツ、カボチャの種などが乗っていて、こちらの融合も意外なほど合う。

 

亀屋良長の定番は「烏羽玉(うばたま)」だが、基本的に200年以上の作り方を変えていない。黒糖のあんこ玉だが、この伝統を守る姿も敬意を表したくなる。

f:id:yskanuma:20210103125132j:plain

 

最後にこれをじっくりと味わって、令和3年を何とか乗り切っていきたい。

 

所在地 京都・下京区四条通油小路西入柏屋町17-19

 

【お取り寄せ】  

「笑み福」 1188円(税込み)

「そんなバナナ、」 1188円

「雪あそび」    1188円

「烏羽玉」(12個入り)1080円

         

         

         f:id:yskanuma:20210103125405j:plain




     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

締めは御用「白あん蒸し羊羹」

 

今年最後の「週刊あんこ」は栃木・那須御用邸御用達の老舗和菓子屋「扇屋総本店(おおぎやそうほんてん)」の隠元大使(いんげんたいし)」(小棹 税込み580円)です。ネーミングも凝ってる。

 

白あん(白いんげん豆)の蒸し羊羹で、群馬・嬬恋で穫れた花豆を蜜煮して、そのままドカドカと練り込んでいる。

 

とにかく見ていただきたい。

f:id:yskanuma:20201231202827j:plain

 

白いんげんの色と風味が透けて見えるようで、不思議な美しさ

 

センターには大きな花豆の存在感。

 

そのオーパな断面。

 

瑪瑙を(めのう)を連想してしまった。

 

売り出し中の炭酸まんじゅう「うまかんべ」(5個入り 同700円)を買い求め、ふと横を見ると、出会ってしまった。あらまあこれはこれは、と言いたくなるビジュアル。初めて見る色調と光景。

f:id:yskanuma:20201231203219j:plain

 

「扇屋総本店」は創業百年の老舗で、那須湯本の名店としても知られる。御用邸饅頭が有名だが、「隠元大使」の珍しさに好奇心をグイと持っていかれた。

f:id:yskanuma:20201231203644j:plain

f:id:yskanuma:20201231203715j:plain

f:id:yskanuma:20201231203758j:plain

f:id:yskanuma:20210101003105j:plain

f:id:yskanuma:20201231203939j:plain

 

食感はういろうのようなもっちり感。白いんげん豆のクセのある風味と控えめな甘さが上品。塩気がほんのりと来る。

f:id:yskanuma:20201231203848j:plain

f:id:yskanuma:20201231204023j:plain

 

コアな小豆あんファンには少し物足りないかもしれないが、これはこれでレアな美味さがあると思う。

 

おまけに「うまかんべまんじゅう」も書いておきたい。

 

皮は炭酸まんじゅうで、つややかなもっちり感がとてもいい。

f:id:yskanuma:20201231204100j:plain

f:id:yskanuma:20201231204119j:plain

f:id:yskanuma:20201231204145j:plain

 

中のあんこはつぶしあん。北海道産えりも小豆を上白糖で炊いているようだ。水飴も加えているようで、素朴なあんこはねっとりとしている。濃いあんこ。

f:id:yskanuma:20201231204213j:plain

 

那須御用邸ゆかりの和菓子屋の二品。

 

コロナに明け暮れた令和2年だが、来年はどうなるか、これだけは神のみぞ知るとしか言いようがない。

 

あんこの神様にもコロ難退散祈願をして、来年もまた日本のあんこ文化をウオッチし続けたい。

 

あんこファンのみなさん、よいお年を! 

 

あんこ愛と感謝を込めて。

 

所在地  栃木・那須町湯本200

 

 

               f:id:yskanuma:20201231203402j:plain

 

 ※次回の予告。新春1月3日(日)京都「亀屋良長」のめでたい和菓子からスタートいたします。こうご期待ください。

クリスマスに味噌スイーツ

 

クリスマスに味噌饅頭、というのもオツかもしれない。

 

というミソなツカミ(ん?)で、今回は佐野厄除大師とラーメンの町、栃木・佐野市に足を運んだ。

 

「味噌まんじゅう 新井屋」は私のディープスポットでもある。

 

ここの味噌まんじゅうが実に美味い。

f:id:yskanuma:20201224180417j:plain

 

つぶしあんとこしあんの2種類。1個90円(税別)。

f:id:yskanuma:20201224180620j:plain

f:id:yskanuma:20201224180733j:plain

 

小判型の黒糖饅頭で、老舗の味噌屋の香ばしい味噌を練り込んだ皮のもっちり感にまずハートを掴まれる。

f:id:yskanuma:20201224180846j:plain

f:id:yskanuma:20201224180904j:plain

 

口に入れた瞬間、幸せホルモンがほのぼのと立ち上がる。

 

続いて、主役のあんこの美味さがガツンと来る。

 

たっぷりと詰まったつぶしあんの素朴な、ねっとりした感触。北海道産小豆の皮が溶け込んでいる。まろやかな風味がたまらない。雑味がない。塩気がほんのり。

f:id:yskanuma:20201224180947j:plain

f:id:yskanuma:20201224181003j:plain

f:id:yskanuma:20201224181118j:plain

 

それが味噌の伴奏で、絶妙に口の中に小さな幸福感を作る。とにかくうめえ、とつぶやきたくなる。

 

こしあんはつぶしあんの食感とは違って、しっとりとなめらか。甘さもほどよい。きれいな余韻がさわやかでさえある。

f:id:yskanuma:20201224181747j:plain

f:id:yskanuma:20201224181355j:plain

 

うめえが二つ続くと、どっちが好みかわからなくなる。

 

体調と気分によって、好みが行き来する。その変化がここちよい。

 

病みつきになるほどの味噌まんじゅうで、佐野ばかりではなく首都圏からもわざわざ買いに来るお客も多い。正月の佐野厄除け大師初詣の後、ここに立ち寄るのを楽しみとしている人も多い。

 

と書いたところで、今回は数量限定の「白あん」(同90円=税別)もゲットした。

f:id:yskanuma:20201224181624j:plain

 

これまで何度も売り切れの苦い水を飲んだので、早朝から電話で予約した。

 

一日100個ほどしか作らないので、超レアな味噌まんじゅう。

f:id:yskanuma:20201224181841j:plain

 

北海道産白いんげんこしあん。きれいな風味で、甘さも控えめ。確かに美味いが、つぶしあん、こしあんほどの「ワオ~」はない。好みの問題だが。

 

ここのもう一つの人気スイーツが「味噌ぷりん」(1本 280円=税込み)。

f:id:yskanuma:20201224182115j:plain

f:id:yskanuma:20201224182214j:plain

f:id:yskanuma:20201224182300j:plain

 

とろとろとなめらかな舌触り。生クリームと味噌が卵黄と牛乳の中に忍び込んで混じり合い、たまらない。底には味噌カラメルソース。甘すぎないのがいい。

 

クリスマスなので、もう一品。

 

期間限定の「栗ぜんざい(白玉入り)」(300円=税込み)。

f:id:yskanuma:20201224185229j:plain

 

これも午前中に売り切れてしまうこともある。翌日までしか持たないのも数量限定にしている理由のようだ。痛しかゆし。

 

とろりとした茹で小豆のようなぜんざいは甘さがかなり抑えられている。

f:id:yskanuma:20201224185302j:plain

f:id:yskanuma:20201224185334j:plain

f:id:yskanuma:20201224185409j:plain

 

白玉と栗、それに一晩蜜漬けした小豆がいいアクセントになっていて、冷やしたままを温かい室内で食べると、クリスマスソングではなく「もういくつ寝るとォ~」を口ずさみたくなる。

 

クリスマスイブに3種類のあんこと味噌とプリンと輪になってとろけ合う。

 

不思議な気分にもなる。

 

創業が昭和4年(1929年)。現在三代目。

 

本店は「たぬまの杜」にあるが、個人的にはこの本町通り店の方が建物も含めてクールだと思う。周辺の情緒も気に入っている。

 

明治時代建築の薬種問屋を使用、星宮神社参道入り口というのも歴史を感じさせる。

 

所在地 栃木・佐野市本町2942

最寄駅 JR佐野駅から歩いて約10分

 

 

             f:id:yskanuma:20201224184540j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花いんげん豆あんこ」新世界

 

コロナで明け暮れた令和2年も残すところあとわずか。

 

「幻のあんこを求めて三千里の旅」も足が制限され、思い通りにはいかなかったが、今回はその中でも「ほお~」となったチャレンジ精神にあふれたあんこスイーツを取り上げたい。

 

NGにはするのはもったいないので、ご紹介したい。

 

それが和菓子屋草津菓匠 清月堂」がプロデュースする群馬・草津温泉の「お豆のお宿 花いんげん」で出された「ウエルカムスイーツ」。

f:id:yskanuma:20201217122208j:plain

f:id:yskanuma:20201217122442j:plain

 

「花いんげんのトリュフ」「花いんげん最中(もなか)」

 

いずれもこの宿のオリジナル。一見地味だが、中身がすごい。

 

いんげん豆はインゲン豆の中でも特別なもので、標高1000メートル以上でしか栽培されない希少いんげん豆。主に黒に近い紫色と白の2種類ある。

 

いんげん豆の女王様みたいなもの。

f:id:yskanuma:20201217122551j:plain

 

つまり草津高原で栽培された、地場のインゲン豆で、フツーのインゲン豆よりもさらに大きく、味も風味も濃いのが特徴。

 

チョコレートとあんこをコラボした創作和菓子はここ数年増えているが、手作りの花いんげん豆のあんこ(こし)を使っているのは、多分ここだけではないか。

f:id:yskanuma:20201217122637j:plain

 

丁寧な作りで、意外に合う。小豆のあんこだとチョコの風味が強すぎて、ややもするとうまくいかないケースも多いが、花いんげん豆のあんこは包容力が強いのか、トリュフとなじんでいる。いい意味でぼんやりと調和するあんこ、だと思う。

 

このぼんやり感が侮れない。

f:id:yskanuma:20201217122717j:plain

 

なめらかなあんこはかなり甘い。トリュフのビターのせいか、切ない余韻が残る。

 

感心したのはむしろ「花いんげん最中」の方。

f:id:yskanuma:20201217122751j:plain

f:id:yskanuma:20201217122818j:plain

 

これも「清月堂」の和菓子職人さんが宿泊客のために手作りした創作最中で、パリッパリの皮種(花いんげん豆の形)に、別盛のクリームチーズと花いんげん豆のあんこをたっぷり詰めてから食べる。うっすらときな粉がかかっている。

f:id:yskanuma:20201217122902j:plain

f:id:yskanuma:20201217122926j:plain

 

これがめっちゃ美味かった。

 

クリームチーズも自家製。

 

口に入れた瞬間、絶妙としか表現できない、新感覚の味わい。なめらかで濃いあんこにクリームチーズ独特の酸味がいい合の手を入れるよう。

f:id:yskanuma:20201217123005j:plain

 

今回アップするにあたって、電話で女将さんに確認したら、「生ものなので、日持ちしないんですよ。今のところ宿泊客だけにお出ししていて、市販はしていないんです」とのこと。

 

ちょっと残念だが、隣には本体の花いんげん豆専門店「菓匠 清月堂」が暖簾を下げている。大正12年(1923年)創業の老舗和菓子屋さん。

f:id:yskanuma:20201217123112j:plain

 

イートインカフェもあり、花いんげん豆を使った和菓子やスイーツを楽しめる。

 

翌日、ここで「花あんラテ」(税別 600円)と「花いんげん三笠」(プレーン 同180円)を食べてみた。

f:id:yskanuma:20201217123151j:plain

f:id:yskanuma:20201217123234j:plain

 

「花あんラテ」は抹茶とミルク、それに花いんげん豆のこしあんの3層になっていて、ビジュアル的にもそそられる。

f:id:yskanuma:20201217123328j:plain

 

だが、あんこ好きとしては、こしあんにたどり着くまで、時間がかかりすぎるのが何とももどかしい。

f:id:yskanuma:20201217123409j:plain

f:id:yskanuma:20201217123438j:plain

 

いんげん豆のふくよかな独特の風味、さらっとではなくややザラっとした舌触りがたまらない。二度裏ごししているとか。

 

甘さと塩気のバランスがよく、できれば花いんげん豆のこしあんだけ、3割増しくらいにしてほしい。

 

小豆のあんことはまた違う感動もある。

 

「花いんげん 三笠」はどら焼きで、関西では三笠。それをネーミングにしているのは「清月堂」のスタンスを感じる。

f:id:yskanuma:20201217123518j:plain

 

こちらは自家製の北海道産小豆のつぶあんの中に蜜煮した花いんげん豆(白)が一個丸ごと入っている。デカい。

f:id:yskanuma:20201217123600j:plain

 

甘めだが塩気もほんのり。

f:id:yskanuma:20201217123635j:plain

 

スポンジ状の皮生地も甘め。観光地草津温泉の中で、花いんげん豆に特化した和菓子屋さんが暖簾を守り続けていることが素晴らしい。チャレンジ精神も特筆したい。

 

Gotoの制限で、キャンセルが増えているようだが、ここはあんこのように、じっくりゆっくりと応援したくなる。

 

所在地 「お豆の小宿 花いんげん

    「草津菓匠 清月堂」

     群馬・吾妻郡草津町草津25

 

     

            f:id:yskanuma:20201217123806j:plain