本日は日曜増刊号です。
西日本あんこ旅の目的の一つ、出雲大社にひらり(ホントはどたり)と舞い降りた。
二礼四拍手一礼してから正門前の「坂根屋」(さかねや)ご縁横丁店へ。

目的はここで「ぜんざい」を食べること。
八百万(やおよろず)の神様がこの出雲に集まって会議を開いたことから、「神在(じんざい)」と呼ばれ、それが訛(なま)って「ぜんざい」になったそう(その他の説もある)。
なので、出雲は「ぜんざい」のルーツと言われている。
あんこ狂としては、一度はここで「ぜんざい」を食べなければならない。

明治5年創業(1872年)の「坂根屋」で八百万の神様(あんこの神様がいらっしゃるかどうかは不明)を感じながら、ぜんざいをじっくりと味わう。
ある意味、これ以上のぜいたくはない。
古民家風入り口の奥が渋い甘味処となっていて、そこで「出雲ぜんざい」(紅白餅入り 税込み750円)を注文。

温と冷あるが、ここは王道の「温」にした。
それがこれ。

希少な地場の出雲大納言小豆のぜんざいで、小豆のいい風味がくる。
紅白の杵つき餅が神々しく浮いている。


見るからにふっくらと炊かれた大粒小豆に目が吸い込まれそうになる。
「そんなに格式張らずにおいでなさいよ」とささやかれた気がした。たまらん。
●あんポイント 出雲大納言小豆はこの地の契約農家が共同開発した、希少な大納言小豆。北海道産大納言よりも価格が高く、味わいが濃厚と言われる。
〈実食タイム〉
粒つぶ感はきちんとあるのに、口に入れた瞬間、その柔らかさが舌にフィットしてきた。


濃い味わいというよりは穏やかな舌触りで、吹き上がり方もどこか優しい。
ほどよい甘さ。

砂糖は出雲での栽培に成功したサトウキビから摂った「出雲糖蜜」を使っているようだ。
出雲大納言小豆×出雲糖蜜。
この掛け算が出現させた深みのある美味さ。

さらに地場のもち米を使った紅白餅のピュアな柔らかさ。ほんのりと塩気。
じわりと感動が来た。
あんこの神様がどこかにいる?
ぜんざい餅:つぶあんと焼き餅の逸品
これも出雲大納言小豆のつぶあんを地場の餅で包んだ焼き大福で、伊勢の「太閤出世餅」や京都・上賀茂神社門前の「やきもち」と同種ももの。


サイズは円形で約55ミリ×52ミリほど。
厚みは16~17ミリほど。むしろ薄め。重さは約38グラム。
ほどよく餅粉がかかっていて、手触りがいい。

ここでも出雲大納言小豆のいい風味が口の中でさっと広がる。

ほのかな塩気(出雲産藻塩使用)もいいアクセントになっている。
三歩下がって、出雲大社に改めて二礼四拍手一礼しなければ。
「坂根屋」ご縁横丁店
