週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

「ノンストップ!」⇒成田山の「豆蒸し羊羹」

 

昨日は「週刊あんこ」にとって、餡ハッピーデイとなった。

 

フジテレビ朝の情報番組「ノンストップ!」で、私のおすすめ和菓子屋さんがいくつか取り上げられた。

 

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特に織物の町、群馬・桐生市「御菓子司 あら木」

 

東京で修業した4代目が作る「豆福(豆大福)」を大きく紹介してくれた。

「今なぜあんこブームなのか」を裏テーマにしたコーナーで、私の好きなタレント、メーンの設楽統(バナナマンが出演者と一緒にこれを賞味。おおおの展開。

 

ホントに美味しそうに味わってくれた。

 

生放送なので表情から感動がストレートに伝わってくる。

 

青紫色の透き通るようなあんここしあんにちょっと驚いているようだった。

 

syukan-anko.hatenablog.jp

 

オンエアまでやり取りした、凄腕の番組ディレクターの手腕にも感心させられた。

 

餡ビリーバボーな一日となった。

 

と書いたところで、私のあんこ旅は続く

 

ローカルの和菓子屋さんにもどんどん足を運んでいきたい。

 

今回取り上げるのは成田山参道で出会った、独創的なようかん2種である。

羊羹の名店として知る人ぞ知る「成田 柳屋本店」(創業明治30年)で見つけたレアな逸品。

 

・ゲットしたキラ星

六福まめ(豆蒸し羊羹) 1本920円(税込み)

きんつば羊羹      1本470円(税込み)

 

【センターは?】

思わず唸ってしまった、伝統と挑戦のマリアージュ

 

どちらも見た目、味わい、コスパ、甲乙つけがたく、迷った末に「エイヤッ」で両方をセンターにしました。

 

凝った包みを取ると、ごらんの通りの本体が現れた。

写真上が「六福まめ」、下が「きんつば羊羹」。

 

●六福まめ

六つの豆を贅沢に取り込んだ豆蒸し羊羹。かのこ豆(大納言あずき)、手亡豆(白)、とら豆(黄色まだら)、金時豆(赤紫)、うぐいす豆(みどり色)、あずき(生餡)が色とりどりに蒸し羊羹の中に浮かんでいる。

サイズ:約170ミリ×45ミリ×厚み28ミリほど。重さは約300グラム。

〈味わいは?〉

ベースのこしあんが強めで、小麦粉と白玉粉、寒天、葛粉が食べた瞬間、いいバランスで口の中に広がる。塩気も強め。

何よりも六つの福まめがふっくらと炊かれていて、それぞれが「私の存在を忘れないで」と自己主張してくる。

 

これはたまらない食感。

それでいて絶妙な調和がふくよかに広がってくる。

 

六つの福を呼ぶ、とか。

 

これまで味わったことのない、蜜煮した6種類の豆と塩気のマリアージュに口の中がしばらくの間、小さな天国(極楽?)に近くなる・・・そんな感じ。

 

余韻も長い。

 

きんつば羊羹

きんつばを一本の羊羹のように棹菓子にするという発想は極めて珍しいと思う。素材は北海道産小豆と砂糖(白ザラメ)、寒天、葛粉、それに塩だけ。

 

サイズ:約153ミリ×50ミリ×厚さ28ミリほど。重さは約247グラム。

〈味わいは?〉

包丁で切ると、練り羊羹の中にあずきの甘納豆がぼこぼこ咲いているよう。虎屋の夜の梅のようにも見えるが、あずきの量がもっと多い。夜の梅だらけ。

きんつばと違うのは表面を小麦粉で覆っていないこと。

 

なので食べると、あずきの歯触りがストレートに来る。

 

塩気が強めで、甘すぎない。

口の中でホロホロと崩れ落ちる感覚がたまらない。

 

まさしくこれはきんつば、の味わい。

個人的な印象では、金沢「中田屋」のきんつばに近い味わいで、塩気が絶妙だと思う。

 

余韻はむしろあっさりしていて、それがきれいな別れを予感させるようで、後味がいい。

正統派の羊羹屋さんがこうした、伝統と独創を融合させた創作ようかんをつくっていること、価格も手ごろに設定していること、ひょっとしてこれは成田山のご利益の一つかもしれない。

 

「成田 柳屋本店」

所在地 千葉・成田市上町560-1

最寄り駅 JR成田駅から歩約15分