今週から毎週日曜日に「はみ出しあんこ情報」をお送りしたいと思います。
特に感動したあんこ菓子と、がっかりしたあんこ菓子を個人的な好みでテーブルに乗せていく予定です。
なので、舌の調子で、判断が微妙にズレるかもしれません。
「喝!」と「あっぱれ!」が正反対の意味を持つこともあるかもしれません。
その場合はどうか笑ってお許しください。
☆金星あんこ:池袋紅谷の「豆大福」
〈評価〉さほど期待していなかった分、実際に目で見て、味わって、「これは凄い!」と驚かされた。
柔らかな羽二重餅に赤えんどう豆が想定外の量。餅粉のかかり具合とボリューム感(約94グラム)。目への誘惑。美しさ。
中のつぶあんは藤紫色で、小豆の皮が歯に引っかからないほど、柔らかく炊かれていた。雑味が見事にない。
甘さが薄い(淡い)のが、好みの分かれるところだと思うが、店主の凄腕から見て、小豆本来の甘みを味わってほしい、との思いも透けて見えた。
個人的な尺度で「金星」に値する、東京の隠れた偉大な豆大福だと思う。
★NGあんこ:品川区某所の栗蒸し羊羹
〈評価〉期待していた分、がっかり度が高かったのが、人気地帯の和菓子屋さんでゲットした栗蒸し羊羹。店名はあえて伏せる。
「今出来たばかりで、とっても美味しいですよ。食べるとすぐわかりますよ」
店の方にそう言われて、とても感じもよかったので、「じゃあ一棹お願いします」と購入した。
だが。
冷凍された栗蒸し羊羹だったことに少し違和感を感じたが、解釈をいい方に考えて、翌日、自然解凍してから、賞味した。
かすかな匂いが冷凍庫のすえたような匂い。
いい匂いが来ない。
確かに食べたらすぐにわかった(笑)。
だが、文句は言わない。
昔、銀座のワインショップで、ベテランの女性ソムリエから「ワイン、特にビンテージものはハズレても文句を言ってはいけません。当たりハズレがあるのがワインなんですよ」とたしなめられたことがある。確かに。
なので、今回は私のミスジャッジ、眼鏡違い、と苦笑いするしかない。
ハズレはやがて当たりへの近道になる。と無理やり考えを変換する。
😎教訓⇒栗蒸し羊羹がすべて美味しいと、思う方がむしろおかしい。