「婦人画報」のお取り寄せで、面白い羊羹を見つけた。
その名も「ジャズ羊羹chocolat」。
ん? わざとキーをずらした感じ。まさかのジャジーな羊羹?
ファンキーでグルーヴ感もある。ジャズ好きの私のあんこセンサーにヒットした。
大好きなチック・コリアの訃報も追い風となった。
で、すぐに大分・湯布院の発売元「湯布院ジャズとようかん」まで電話した。
そのエピソードは後にして(笑)。
クロネコ便でお取り寄せ。
それがこれ。ピアノの鍵盤をデザインしたシャレた羊羹だが、中身がワオだった。こんなのあり?
ジャズと羊羹を結び付けた遊び心に敬意を表して、今回は羊羹ソムリエになった気分で、コーヒー、白ワイン、ウイスキー(シングルモルト)との組み合わせを楽しむことにした。
鍵盤部分は白あんに練乳を加えているようだ。
驚いたのが羊羹部分。色合いから煉り羊羹かと思ったら「ベースは白あんです。そこにチョコレート、それも濃厚なクーベルチュールチョコレートを練り込んでいるんですよ」(同社)
包丁で切ると、中にドライフルーツ(いちじく、チェリー、レーズン)が嵌まっていていて、全体の凝り方がすごい。闇夜にきらめく星々に見えなくもない。
ファンキーなYokan。チック・コリアがこの羊羹を見たら、何と言ったか、想像したくもなる。「こりぁえきぞちっく!」と笑ったかもしれない(だじゃれジャズ語)。
1棹税込み2669円。重さは約220グラム。長さは200ミリ、幅38ミリ、厚さ30ミリ。
で、肝心の味わいは?
食感はほとんど煉り羊羹だが、口に入れたとたん、クーベルチュールチョコの濃厚な風味がふわりと広がった。和と洋の幸せな結婚?
白あんは手亡(白いんげん)で、寒天との練り込みが意外な相性となって、「これって案外イケるぞ」に変換していくのがわかる。
印象としては白あん6、チョコ4くらいかな。甘さがほどよくまとめられている。
去年5月28日にこのブログで取り上げた「餡とチョコのテリーヌ」(アン・パティスリー七日)より煉り羊羹の食感が強いと思う。歯にくっつかない。
ところどころでいちじくよりもドライチェリーの凝縮した果実味がいいアクセントになっていて、舌の遊び心をさらにくすぐる。
コーヒーで味わっているうちに、たまたまあった白ワイン(シャルドネ)とシングルモルト(オンザロック)でマッチングを試してみたくなった。赤ワインは間に合わず(笑)。
結論から言うと、ワインよりシングルモルトの方が好み。個人的には醸造酒より蒸留酒の方が合うと思う。
1+1=3になる感じかな。グルーヴ感も1・5倍増し。
シャルドネも悪くはないが、ジャズ羊羹より海鮮類が合いそう。
たまたま電話に出た女性スタッフも「ジャズ羊羹にはブランデーとかウイスキーとか強めのお酒の方が合うかもしれませんね」と話していた。コーヒー、紅茶、ワインとの相性も悪くはないのは言うまでもない。
ここはやっぱり・・・ジャズにはウイスキー(バーボン)でしょ(笑)。
ところで、このユニークな羊羹を発案・企画・販売しているのは湯布院の「ジャズとようかん」本店(ナイトアンドデイ社)だが、製造は福岡・宇美の老舗和菓子屋「季のせ」に依頼。職人さんが手作業で作り上げているという。
冬季限定(ホワイトデーまで?)というのもそそられる。
羊羹もどんどん変種が出てきて、これはこれであり、だと思う。伝統と進取。本日はほろ酔い気分で(笑)。
所在地「ジャズとようかん本店」
【今回のお取り寄せ】
ジャズ羊羹chocolat 1棹 2669円
送料(クロネコ便) 800円
代引き手数料 300円
合計 3769円