羽田からクアラルンプールに到着して、モノレールで中心街のブキッ・ビンタンに入ると、高層ビルが乱立し、クルマが隙間なく交錯し、様々な人種・宗教が行き交っている。
まずはその活気に圧倒される。経済成長ぶりが私の予想を超えていた。


日本が夕暮れに向かう国なら、ここは朝陽が昇る国かもしれない。
渋谷のスクランブル交差点のような、無秩序の秩序とでも表現したくなる、ここはひょっとして近未来都市ではないか、とすら思えてくる。
1980年代にマハティール首相(当時)が掲げた「ルック・イースト」(主にイースト=日本をお手本に、という政策)の成果かと考えると、袋小路に陥りつつある今の日本のようにはなってほしくない・・・とつぶやきたくなる(勝手な感想です)。
という前置きで、本題のマレーシアのあんこ菓子探し(苦戦続き)に移りたい。

ホテルの朝食(ビュッフェスタイル)で面白い餅菓子(?)を見つけた。
その一:笹に包まれた餅菓子
マレー系・中華系・インド系・・・様々な料理や菓子類の中でマレーシアの伝統菓子クエ・コチ(笹などに包まれた、一口サイズの餅菓子)に目が行った。

まるで見た目は日本の笹餅。笹の葉なのか、あるいは別の葉(バナナの葉?)なのかもわからない。
しっとりと濡れた、みずみずしさ。蒸し菓子の一種だと思う。
中があんこだと私にとっては素晴らしい出会いとなるのだが。
ワクワクしながら、笹を取る。


中からつややかな褐色の柔らかそうな餅菓子が現れた。
大きさはピンポン玉くらいか、ヤシ糖(パームシュガー)の気配がある。
触れると、指先からプルルンともっちり感が伝わってくる。
日本の白玉の笹餅とかわらび餅に通じるような、官能的な手づくり感。
😎味わい 真ん中を切ってみたら、中の餡はココナッツとヤシ糖をブレンドしたような、オーガニックで素朴な餡で、いい風味が立ち上がってくる。

ひと口で気に入ってしまった。掛け値なく美味しい。
調べてみたら中の餡はヤシ糖とココナッツフレークを炒めた甘い餡で、ココナッツの風味が穏やかに詰まっているもの。

あずき餡ではないが、これもあんこ菓子の一種と言えなくもない。
ひょっとして和菓子のルーツの一つかもしれない。
マレーシアから中国を経てヤポネシア(日本)への点と線がどこかでつながっている、と感じるような(単なる空想?)。
その二:ういろう状の二層仕立て

見た目は白と茶、二層のういろうのよう。
そそられる色気。
上段がミルク(ココナッツミルク?)のようで、下段が小豆餡のようにも見える。
食感も上質なういろうのようで、蒸し菓子の一種だと思う。

餅粉と米粉、あるいはタピオカ粉を混ぜ、素朴で上質な味わいに仕上げているようだ。
小豆色の部分はひょっとしてレッドビーンズ(小豆)かもしれない。
黒糖の風味はあまり感じなかった。
甘すぎない。もっちり食感➥口どけがとてもいい。

マレーと中華が融合したミックスな郷土菓子ではないか(このジャンルは今後の課題)。
マレーシアの餅菓子クエ・コチが「=食えごち(御馳走)」と勝手な文字変換遊びをしばしの間、楽しむことにした。