東京・上野~湯島界隈は懐かしい場所。
親戚が根津にあり、一年ほど下宿(今や死語?)させていただいたこともある。

あんこの隠れたエリア、でもある。
絵画好きのあん子さんと一緒に都美術館で「ゴッホ展」を見た後、久しぶりに「御菓子司 つる瀬」に立ち寄った。金文字の屋号。

昭和5年創業の老舗で、甘味処も併設していて、これが時にセピア色の輝きをもたらしてくれる。
約7年ほど前、このブログのスタート時にこのエリアを「あんこのGスポット」(笑)と表現して、発信したこともある。
湯島天神でお参りしてから、店の前に行くと、結構な賑わいで、ここが和菓子好きにとって特別な場所と再認識。

いい餅菓子や生菓子がずらりと並べられていた。
全部食べたい。
私のあん欲を察知したあん子さんが後ろから足を入れてきた。
★ゲットしたキラ星
豆大福 240円×2個
栗鹿の子 440円
栗蒸し羊羹340円
ふく梅 280円
※すべて税込み価格です。

【センターは?】
栗鹿の子:見事な大栗3個✖白あんの合体

つる瀬の目玉の一つは豆大福だが、今回は栗鹿の子の美しいオーラに引き込まれてしまった。
1個440円は安くはないが、食べ終えた後、満足度が大きく上回った。

蜜漬けした大栗が3個、下界を覆うようにきらめいていた。
寒天の薄い膜。
恐るおそる菓子楊枝を入れると、中は自家製の白あんで、さらに中心部には求肥餅が鎮座していた。

上生菓子のこだわり。
🧐実食タイム
蜜漬け栗の歯触りがとてもいい。

しっかりと下ごしらえしているのがわかる絶妙な、ほっこりを残す鮮やかな風味。
特に栗好きにはたまらない味わい。

中の白あんはほんのりと塩気があり、しっとりと舌に絡んでくる。
その奥の求肥は羽毛のようで、この三つのマリアージュは天国への階段を上っていくよう(ホンマかいな)。
季節限定なので、この栗鹿の子と出会えたことはゲットラッキーだと思う。
【サイドは?】
豆大福:小ぶりだが赤えんどう豆の爆発力

グルメのレジェンド、岸朝子さんがこの店の「豆餅」を称賛している。
豆大福はその豆餅でつぶあんを手包みしたもの。

無添加づくりなので日持ちしいない。
大きさはむしろ小ぶりだが、赤えんどう豆のごろごろ感が片栗粉の隙間からこちらに迫ってくる。

餅はしっかりと柔らかい。
ぎっしり詰まったつぶあんは塩気が効いていて、北海道産小豆(豊祝小豆?)のいい風味が押し寄せてくるよう。

何よりも赤えんどう豆のほどよい固さと広がる風味が素晴らしい。
東京の老舗和菓子屋の実力がこの一品でわかる。
😎あんヒストリー
創業は昭和5年(1930年)。初代が「尾張屋」として創業。その後「つる瀬」に改名。甘味処も併設している。現在5代目。百年老舗までもう少し。

栗蒸し羊羹:季節限定のスグレモノ

これも蜜漬けした大栗が丸ごと入っていて、上質な蒸し羊羹部分と見事に融合している。

こしあん(自家製)の沁み方が絶妙で、、ほんのりと漂ってくる塩味が全体を下支えしている。

噛むたびに栗のいい風味がどんどん広がってくるようで、その睦み愛がいい余韻を残してスーッと消えていく。
やはりいい栗蒸し羊羹だと思う。
ふく梅:湯島天神の春がくる梅餡の美味

見た目もきれいで、湯島天神の梅をモチーフにした練り切り製。
梅の花びらの形が福を呼ぶよう。

頂上に梅干し(甘漬け)がちょこんと乗っかっていて、中の梅餡とのキュートなバランスがとてもいい。
この店の目玉の一つで、ふくよかな甘みの中に梅干しの酸味がジワリと来る。
目と舌を同時に楽しませてくれる一品。
「御菓子司 つる瀬」
所在地 東京・文京区湯島3-35-8
