今回お届けしたいのは福島・相馬で出会ったユニークな創作菓子「バター最中」です。

JR相馬駅から歩いて5分ほど。
黄色をベースにしたシンプルな店構え。野馬追で知られる城下町の一角に渋いオーラを放っている。

雪はなく、人通りは少ない。
「四季の菓子 松林堂」の屋号が渋い。苦難の歴史を感じる。

馬陵ゆべしでも知られるが、ここのメーンは「バター最中」だと思う。
円形の最中(もなか)の中に自家製つぶあんとバターがたっぷり詰められていて、これが病みつきになるほど美味い。


最中のマッチング系として、ありそうでない、レアな創作和洋菓子とも言える。
全部で6種類もある。ビックリの組み合わせもあり、「へえー」が「ほおーっ」に変わるのにそう時間はかからなかった。
★ゲットしたキラ星
バター最中 170円(税込み)
バター醤油 170円(同)
宇治抹茶 170円(同)
キャラメル風味170円(同)
きなこバター170円(同)
珈琲味 170円(同)

【センターは?】
バター最中:つぶあんとバターの基本形

これが基本形で最もシンプルだが、種(もなか皮)とつぶあん×バターの合体が口の中に入れて噛んだ瞬間、吹き上がるような美味さに驚かされる。

バターとあんこの相性の良さはすでに知られているが、最中というのが超レアでクールだと思う。

最中の香ばしさが新しい食感を醸し出している。
つぶあんは北海道産小豆を自家炊き、バターも北海道産のようだ。


サイズは70ミリ×70ミリ。厚さは16ミリほど。重さは約36グラム。
クセになる味わいですぐ次に手が伸びる。
●あんヒストリー
創業が明治36年(1903年)。現在4代目。この4代目が進取の気性に富んだ菓子職人で、発想の原点は「学生時代に食べたあんことバターのコッペパン」。それをパンではなく最中にしたところがコロンブスの卵かもしれない。3・11で町は大きな被害を受け、立ち直るまで大変な苦労をした(今も)。「松林堂」もようやく一昨年、本店を現在に場所に移転、ようやくオープンにこぎつけた。
【サイドは?】
バター醤油:つぶあん×バター醤油の驚きの味

6種類の中で一番驚かされたのがこれ。
バターに醤油をブレンドし、芳醇なつぶあんと二層仕立てにしている。

醤油は全国醤油品評会(第45回)で最高位をとった地元・山形屋商店のものを使用。
醤油の変化球が全体をさらに香ばしくしている。

醤油が邪魔するどころか穏やかで深い旨みを加味している。
異種格闘技のような合体だが、お見事なマリアージュで、私的にはこれはオシ。
つぶあんと抹茶を加えたバターのマッチングはやはり絶妙な美味さ。

種(もなか皮)のサクッとした歯触りがいい。
抹茶のバター最中というあんこの新世界がしっかり着地している。

懐かしさと新しさが不思議に同居していて、いい色どりを付けている。
キャラメル風味:つぶあんとキャラメル風味のバター

若い世代のファンが多いと思う。大人から子どもにも受けそう。
つぶあんとバターにキャラメルが絡み、これまたクセになる美味さ。
きなこバター:きなこ好きにはたまらない(下の写真真ん中)

これも和洋の合体で、つぶあんとの組み合わせに古くて新しい意味を加えている。
きなこは出すぎず、バターの存在が強め。
珈琲味:コーヒー好きにはうるうるの風味

コーヒーの風味が噛んだ瞬間、ふわりと来る。
バターとつぶあん、それにコーヒーを加味するのは一瞬ミスマッチ? と言いたくなるほど、絶妙なマッチングだと思う。
食べ終えてから改めて全体を見ると、自家製つぶあんの質が高く、このバラエティーに富んだ6種類のもなかのそれぞれの味わいをしっかり下支えしている。
「四季の菓子 松林堂」
所在地 福島・相馬市中村荒井町40
