週刊あんこ

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東北編😎茶屋の「つきたてあんこ餅」

 

あんこ旅で久しぶりにみちのく会津へ。

 

会津は東北でも有数の和菓子のメッカだが、あんこ餅など餅の美味いエリアでもある。

野口英世記念館近くの「清作茶屋」もその一つ。2代以上続く歴史のある一軒家茶屋。古民家づくりが期待感を高める。

 

早朝9時にクルマを止めると、まだオープン前だった。

ここで朝めし代わりに「つきたてもち」を堪能することにした。

磐梯山猪苗代湖を眺めながら、あんこ、ずんだきなこの3種類を食べる。

 

ある種ぜいたくの極み。

一個200円(税込み)。一皿だと3個で同600円なり。

 

老夫婦が営む老舗の茶屋で、手打ちそばやソースカツ丼もメニューにある。

 

「食事はまだ用意できねけど、餅ならすぐ作れっからなし」と会津弁。

 

狙いはあんこ餅なので、ウエルカムな展開。

 

【センターは?】

つきたて餅と自家製あんこの素朴な合体

 

思ったよりも一個の大きさがある。それが3種類。

 

センターにはもちろん「あんこ餅」を選んだ。

柔らかなつぶあんで、その上につきたて餅がほんわかと乗っている。

 

あんこの濃い小豆色の海から湯気が立ち上っている。

 

たまらない光景。

 

箸を付けると、餅はしっかり搗(つ)かれていて、テカリのあるつぶあんが絡みついてくる。

愛の絡み合い(笑)。

 

時間を置くと、すぐ餅が硬くなる。

地場のもち米のピュアな風味とつぶあんの控えめな甘さが素朴で、塩気がほんのり。

 

 

つぶあん北海道産あずきを使用、上白糖と塩で味を調えている。

 

塩の効き方が絶妙。

 

箸休めはきゅうりとキャベツの漬物。これも自家製。

「清作茶屋」の屋号は野口英世の幼名「清作」から取ったそう。これを知る人は意外に少ない。

 

野口英世もひょっとしてあんこ餅で育った・・・そう思うと、甘いあんこの海が世界へと広がっていく気がする。

 

【セカンドは?】

ずんだ餅

・きなこ餅

 

たまたま「ずんだもち あります」と手書き表記されていた。この季節だけの餅。餡ラッキー。

「私が搗(つ)いてるんです。この辺りではずんだではなく、ぬたって言ってんです」

 

ずんだは仙台地方の呼び方で、会津(一部山形)では「ぬた」だそう。

 

ご高齢の女将が地場産の枝豆を毎日、搗いている。店主がそれを仕上げている。

 

美味くないはずがない。

あんこよりも塩気がやや強めで、それがずんだの風味をより濃くしている。

 

こちらも餅との相性がとてもいい。

 

きなこ餅はさらに塩気が強めで、地場のきなこの風味がよりくっきりと広がってくる。

きな粉好きにはたまらない味わい。

 

「清作茶屋」

所在地 福島・猪苗代町大字三ツ和字波波帰目

最寄り駅 磐越西線翁島駅から約2600メートル