週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

「名物たい焼きvsあんぱん」冷凍対決

 

コロナ禍で遠出がしづらくなり、反比例するように、お取り寄せにハマっているが、マジ意外な発見が多い。思ったよりもお取り寄せに応じている店が多いことがわかっただけでも、ここ2年ほどの収穫だと思う。

 

もちろんお取り寄せできない、とてもいい仕事をしている店も多い。

 

今回のテーマは「冷凍便」

 

あん子「編集長の遠出できない苛立ちがどんどん変化していくのがわかったわ(笑)」

 

編集長「まあね。でもフルーツ大福や水ようかんまで、これまで店に行かないと味わえないと思っていた和菓子が、全部とは言わないけど、クール便や冷凍便で手元に届く。ま、送料はかかるけど、それは仕方がない」

 

あん子「今回は冷凍便でしょう? 広島の『行列店のたい焼き』と岩手のあんこ全開『温泉あんぱん』。南と北。選択がすごすぎ(笑)」

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編集長我が家にいてあんこ旅が楽しめる。生きててよかった気分になるよ(笑)」

 

あん子「も~船が出るわよ。早く先に進めましょ」

 

・今回ゲットした2品

よしおのたい焼き 10個1600円(税込み)

花巻温泉あんぱん 10個2000円(税込み)

※いずれも送料は別途

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【センターは?】

焼き立てを急速冷凍した羽根つきたい焼き

あん子「広島では行列のできるたい焼き屋さんですってね。こっちをセンターにしたのはどうして?」

 

編集長「正直迷ったよ。花巻温泉あんぱんの想像をはるかに超えるつぶ餡の量に心がときめいたし、薄皮のパン生地の焼き色が素晴らしい。だけど、取材したら、主役のあんこが自家製でないことなどを考えると、あんこマニアとしてはよしおのたい焼きを選んだってとこかな」

 

あん子「私もどちらかと言うと、たい焼きが気に入りました。つぶ餡も甘すぎなくて、ふっくらと炊かれていて、冷凍のレベルとしては凄いなあ、って」

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●試食レポ

安芸太田町の本店に電話取材したら、「5~6年前に焼き立てを急速冷凍するようになってから、『こちらで食べるものとそう変わらない』という反応が増えました」とか。

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冷凍を取り出し、ラップをかけずに600Wで約1分レンジでチン。さらにオーブンで少し焼く(時間はお好みで)。

 

編集長「冷凍で届いたときから焼き色が濃いけど、レンジ⇒オーブンと進むにつれて、皮の何とも言えないたい焼き特有の香りが出てくる」

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あん子「でも編集長はオーブンに入れる前に霧吹きで水をちょっとかけたでしょ?」

 

編集長「その方がより地元で食べるものに近くなった気がするよ。自家製のつぶ餡は北海道十勝産を使っているのも好感。甘さがやや控えめで、小豆の風味が素朴でいいよ」

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あん子「塩気もほんのりとあって、私は好きですね。尻尾まであんこが入っていて、冷凍ものとは思えないだわ」

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編集長「そりゃあ広島まで行って食べるのが一番だと思うけど、冷凍でこのレベルは満足まんぞく」

 

あん子「大あっぱれ?」

 

編集長「そこまではいかないよ。中あっぱれくらいかな」

 

【サイドは花巻温泉あんぱん】

姿がとてもいい。卵黄のテカリと焼き色。サイズは左右約65ミリ×高さ55ミリ。重さは133グラム(袋込みで)。

レンジ(500W)で約1分。パン生地は薄く、中のつぶ餡が驚くなかれ全体の7~8割くらいを占めている。

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パン生地の香ばしい美味さ。小麦粉は地場の「銀河のちから」を使っている。中のつぶ餡はむしろねっとりしていて、甘さはほど良い。あんこ好きにはたまらない構成だが、あんこ自体は外注しているようで、よく言えば素朴、別の言い方をすると、あんこの質よりもボリューム勝負のあんぱんだと思う。

 

元々、花巻温泉のグランパティシエが「新しい花巻温泉名物を」と作ったモンスター級のあんぱんで、去年6月からは冷凍販売を始めている。メディアなどでも取り上げられ、多い時には一日千個以上売れたそう。

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編集長「何も考えずに食べると、パンの美味さと圧倒的なあんこに感動すら覚える。乳化剤など添加物を使用しているのはちょっと残念だけどね」

 

あん子「花巻は宮沢賢治の故郷だし、大谷翔平高校は花巻。凄い人が出てる土地でしょ? このあんぱんも頑張ってほしいわ。翔平さんのようにさらにレベルアップしてほしい・・・なんてエラそうに(笑)。がんばれ、花巻温泉あんぱん!」

 

編集長「アイデアも全体も文句なし。あとちょっとだけだと思うなあ。あんぱん甲子園で待ってるぞ~」

 

あん子「あんぱん甲子園? その言い方、ハズしてますよ~(笑)」

 

・所在地 

鯛焼屋よしお 広島・山県郡安芸太田町筧3538-4

温泉ベーカリー 岩手・花巻市湯本1-125ー25