水ようかんの美味しい季節は夏か冬か。
と、限定して考えるのもはや間違っている、と思う。
私の答えは「昔はいざ知らず、現在は一年中おいしい」。
で、本日のテーマは水ようかんの双璧、日光と福井を4ラウンドVS形式でレポートしてみよう。
まず前提として、ちょっとズルいかもしれないが、どちらも大好き(ホントです)。ここは礼儀としても押さえなければいけない。
赤コーナーの日光は大まかにいうと、こしあんの風味が強めで、角型が特徴。
一方、青コーナーの福井は黒糖を使用していて、こしあんが弱めで、形は平べったい。冬に食べる水ようかんとして地元に根付いている。
もちろんどちらも店によって少しずつ違う。
なので、この対決はあくまでも個人的な好みで、ご参考までに、と予防線を張っておこう、と思う(へぼレフェリー引っ込め!の声)。
●青コーナー 日光代表:湯沢屋(ゆざわや)
1箱(10本入り) 1400円(税込み)
●赤コーナー 福井代表:錦梅堂(きんばいどう)
1箱(一枚流し450グラム)798円(税込み)
〈1R〉店の歴史勝負
日光湯沢屋の創業は文化元年(1804年)。現在7代目。創業時からの手造り酒饅頭が有名だが、水ようかんの評価も高い。
錦梅堂の創業は弘化4年(1847年)。現在8代目。越前羽二重餅の元祖としても知られるが、昔ながらの水ようかんの評価も高い。
〈2R〉あんこ力勝負
湯沢屋は小豆は北海道十勝産小豆、砂糖は「よりコクを出すため」上白糖を使っている。渋切りを少なくして、小豆の風味をより前に出している。
一方、錦梅堂も小豆は北海道産、砂糖は黒糖とグラニュー糖をブレンド。黒糖風味とキレをより前に出している。
〈3R〉味わい勝負
湯沢屋の水ようかんは濃い藤色で、口に入れると、こしあんと寒天が絶妙に溶け合っていて、みずみずしい。こしあんの存在感とコクが深め。
錦梅堂の水ようかんはやはり黒糖の風味が強く、その分、こしあんは湯沢屋ほど感じない。後からこしあんが追いかけてくる感じ。寒天の存在感が強め。
〈最終ラウンド〉個人的な判定は?
黒糖好きなら福井だが、こしあん好きなら日光に軍配が上がると思う。あえて個人的な好みで言うと、昼食べるなら日光の水ようかん。夜食べるなら福井の水ようかんってところかな。ドローはずるい? では正直に・・・。微妙だが、ほんの少し日光湯沢屋の方が好みに近い。こしあんの風味があんこ好きの私の舌にすっと刺さった。でも、これはあくまでも個人的な好みです(わかった、わかりましたよ=笑い)。
所在地
湯沢屋 栃木・日光市下鉢石町946
錦梅堂 福井・福井市順化1-7-7
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