オミクロンと北京五輪などで自宅にこもる時間が増えた。
夢は枯れ野・・・じゃなかった、あんこを駆け巡る(笑)。
こういう時はお取り寄せに限る。選択はいくつかあるが、最初に浮かんだずんだ餅を取り寄せることにした。
私がこれまで最も感動したずんだは仙台市の「村上屋餅店」のものだが、生ものなのでお取り寄せができない(残念)。
7年ほど前に店の中で食べたずんだ餅とくるみ餅、ごま餅の3種セットがめちゃ美味かった。
特にずんだ餅はつきたての柔らかな餅と凍る寸前まで冷やした微粒子のような気品あるずんだが絶品だった。
天にも昇るずんだ、というのがあることをこの時知った(それまでの私の認識では、ずんだ餅は主役になれない脇役だった。当時の感想です。すみません=汗)。
で、半分あきらめかけた時に、冷凍便で送ってくれる餅屋さんがあることを知った。
それが「笠原餅店」だった。
過剰に期待せずにネット注文し、その5日後に冷凍便で届いた。
「ずんだ、くるみ、あんこ」の3種類(下の写真左から)。
説明書に書いてあった通りに約4時間常温で解凍した。
ごまではなくあんこだったが、村上屋餅店とほぼ同じ構成。これはこれで好感。
〈今回ゲットした商品〉
3種もちスイートセット3パック
・ずんだ
・くるみ
・あんこ
合計 1998円(送料込み)
【本日のセンター】
枝豆と餅のこだわり、ピュアなずんだ餅
ずんだ、くるみ、あんこの3種類の中でもっとも感心したのがずんだだった。
餅屋さんなので餅の美味さは予想していたが、ずんだの雑味のないピュアな美味さにちょっと驚いた。
これまでいくつか食べたずんだの中でも最高ランクの一つ。過剰に期待せずに食べた分、感動もひとしおとも言えなくもないが、一緒に試食した辛口の編集部員あん子クンも「すごくきれいな味わいですね。餅もきめ細やかできれい。たまに買うスーパーのずんだとはワンランク違うわね」と評価したので、編集長の舌もまんざら外れてはいない、と思う。
枝豆の細かな粒々感、抑え気味の甘さ、塩気。口の中で立ち上がる素朴な風味がきれい。
期待以上だったので、元記者のサガでつい電話してしまった。
たまたまなのか、電話口に出たのが3代目だった。
「枝豆は山形から特別なものを仕入れてます。地元では『秘伝豆』と言われていて、とてもいいものです」
それを茹で、ていねいに皮むきしてからすり潰す。砂糖はピートグラニュー糖を使っているとか。
もち米は地元の「みやこがね」。昔ながらの製法で、ガスは使わずに薪を使ってかまどで炊き、機械で搗いている。きめ細やかで粘りの強い餅ができるんです、と口数少なめに語る。そのこだわり方。
大好きな酒蔵「清水酒造 花菱」の純米吟醸生原酒とマッチングしてみたら、これが絶妙にプラス1になっていた。
ずんだ餅は日本酒に合う、と再発見した気分。
【サイドはくるみとあんこ】
個人的な評価ではずんだほどではなかったが、餅の美味さが目立つので、くるみもほどよい美味さだった。
くるみは北米産をすり潰して砂糖を加えたもの。
くるみの風味とねっとり感がくるみ好きにはたまらない。塩気が効いていて、柔らかな餅を引き立てている。
あんこはきれいなこしあんだが、あんこ好きとしてはもっとボリュームが欲しい。ちなみにあんこだけはあんこ屋さんから仕入れているとか。
3種類を味わってみて、最後に私の好みを言わせてもらえば、1位は断トツでずんだ、2位くるみ、3位あんこの順。
とはいえ、レベルの高いずんだ餅が冷凍でお取り寄せできることに天国の伊達政宗もびっくりしているに違いない。
※ずんだ餅は戦国武将・伊達政宗が最初に考案とも言われている(諸説ある)。政宗は相当なグルメ大名だった。
「笠原餅店」
所在地 宮城・黒川郡大和町吉岡中町45