週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

ワインとどら焼き3種、相性は?

 

今回はディナータイムに遊び心でちょっと面白い実験をしてみた(実験はオーバーだよ)。

 

赤ワイン(G7=チリ産カベルネソーヴィニヨン)、白ワインシャルドネ)、それにブレンドコーヒーを用意し、前橋市で人気の創作和菓子屋さんでゲットした3種のどら焼きをマリアージュ(結婚=相性)させてみたくなった。

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前橋の中心街・千代田町アーケード商店街にある「なか又(なかまた)本店」は不思議な店で、定番のどら焼きをベースにふわふわのメレンゲどら焼き、フルーツ大福などバラエティーに富んだ創作和菓子が売りのお店。

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数人の若い和菓子職人(パティシエ?)がガラス張りの板場で制作中。

 

その現場をお客に公開しているのも和菓子界では新しいスタイルだと思う。

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7~8人の行列(ほとんどが若い女性客)に並び、購入したのが次のどら焼き3種類。

 

つぶあん(税込み194円)

わぬきあんバター(同259円)

ふわふわわぬきあんクリーム(同313円)

 

賞味期限が「本日中に」ということで、夜7時過ぎに自宅に帰ってから、赤と白ワイン、それにブレンドコーヒーでマッチングしてみた。

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すでにこのブログでも実験しているが、ウイスキーとようかんなど和菓子とお酒類は意外に合ったりする(ホントです)。

 

今回はワインとどら焼き。合うかどうか、いわばお見合いみたいなもの。ドキドキワクワクの時間(笑)。

 

お見合い① どら焼き(つぶあん)×白ワイン×赤ワイン

屋号の「又」の文字が焼印された定番のつぶあんどら焼きは、大きさが左右約100ミリ、厚さ42ミリ。重量は約120グラム。あのうさぎや」のどら焼きによく似た焼き色と大きさで、一枚一枚手焼きの皮の美味さが光っている。

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中のつぶあんつぶつぶ感が強めで、私の印象ではちょっと固めのあんこ。

 

あんこはもちろん自家製で、北海道産小豆に上白糖で炊いているそう。

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〈感想〉白ワインは期待したほどのマリアージュはなかった。シャルドネということもあるのか、酸味とタンニンがつぶあんどら焼きの穏やかな甘みを消す方向に引っ張っている印象。

赤ワインはその逆で、カベルネソーヴィニヨンの熟成感がつぶあんどら焼きを邪魔していない印象。このマッチングは合っていると思う。

 

お見合い② どら焼きあんバター×白×赤

バターの風味と塩気がつぶあんと見事に融合している。コーヒーも合う。白ワインはここでもプラスα効果が感じられなかった。赤ワインはいいマッチング。余韻を含めて、白より赤の方が合っていると思う。

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お見合い③ ふわふわあんクリーム×コーヒー

このふわふわ系創作どら焼きは、皮にメレンゲを加えていて、どら焼きというよりスフレのような食感。3種類の中で価格が一番高いが、歯を入れた瞬間、軽い驚きが「イケる」に変わっていく。メレンゲの香りとあんクリームが絶妙だと思う。

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あんクリームはつぶあんと生クリームブレンドしていて、スフレ状の厚い皮とよく合っている。あんこ大好き人間としてはもう少しあんこの量があった方がいい。

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ワインはやはり白より赤の方がマッチングとしてはベターと思うが、ブレンドコーヒーがベストに近いな、という印象だった。(感想はいずれも個人的なものです)

 

「なか又」は創業が2018年3月と歴史は新しい。「和菓子」と表記せず「和む菓子」と表記しているのも遊び心とコミュニケーション志向から来ているようだ。

 

商品名に「わぬき」とあるのは前橋市の市章(旧前橋藩主・松平氏の馬印から取っている)にちなんだものだそう。

 

「和」と「洋」をくっつけるという意味もありそうだ。

 

和菓子の世界をさらに広げるという意味で、こうした新しい試みは注目していきたい。

 

「なか又 前橋本店」

所在地 群馬・前橋市千代田町2-7-21

最寄り駅 JR両毛線前橋駅から歩いて約12~15分

 

 

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