週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

木箱のみやび、京生菓子の小宇宙

 

新幹線で京都に行きたいけどコロナが・・・まんじゅう怖い、とコロナ怖い。似て非なるもの。

 

なので、今回ご紹介するのは・・・あんこ王国・京都からのお取り寄せ。

 

はんなりとか雅(みやび)という言葉がキラリとこぼれてくる。

 

鶴屋光信(つるやみつのぶ)の季節の5種詰合せ「彩(あや)」(税込み 2808円、送料は別途)である。

 

あんこもここまで来ると、新しいアートだと思わせてくれるような逸品で、まずはその5種類の雅なお姿を見ていただきたい。

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左から「恋桜」、「塩みずようかん」、「せせらぎ」、「葛まんじゅう(小豆)」「葛まんじゅう(抹茶)」。ネーミングも京都らしい。

 

「おこしやす」

 

三つ指つかれて、そんなあいさつをされている気になりそう。(お茶屋じゃあるまいし、かんにんどすえ)

 

今回のお取り寄せはアマゾンから。5種が2個ずつ計10個。冷蔵庫で2時間ほど冷やしていただくことにした。

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きれいな包装紙を取ると、きれいな木箱が現れ、押さえ蓋を外すと、茶巾包みのような5種類の生菓子が現れた。

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首のところをはんなりした紙紐(5色)で丁寧に結んでいて、京都の細やかさに「ほう」となる。一つ一つ手作業で結んでいる。

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鶴屋光信は昭和22年(1947年)創業、屋号でお分かりの通り、老舗「京菓匠 鶴屋吉信」から暖簾分け。現在3代目だが、店舗は持たず、京都の製造所で和菓子職人が腕を振るい、オンライン中心の受注・販売を続けている。

 

この「彩」もオリジナル商品で、京都の進取の気性を新しい形で受け継いでいると思う。

 

さてさて、京生菓子の小宇宙へといざ。

 

恋桜 最初に気に入った一品。きれいなピンク色と底の若葉色の2層がきれい。道明寺と桜葉風味の羊羹で、春の香りが口の中で広がる。目と舌を同時に楽しませてくれる。北海道手亡豆を使用し、紅麹、クチナシなどで着色している。上品で濃い甘さ。さすが京都どすなあ、と唸りたくなる。

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塩みずようかん あんこ好きとしてはこれが一番気に入った。北海道産小豆を炊いて作ったこしあんと寒天のバランスがとてもいい。水ようかんもいいが、塩を多めに加えたこの一品も素晴らしい。濃厚で滑らか、上質の小豆の風味。残暑も消える。シンプルなので、和菓子職人の腕がよくわかると思う。

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せせらぎ これはもはやアートのレベルだと思う。大粒の小豆甘納豆と白小豆甘納豆、それに柚子羊羹を敷き、清流のような寒天で閉じ込めている。寒天が金色にきらめき、口に運ぶと、小豆と白小豆の食感と風味が立ち上がってくる。マッチングがとてもいい。それに柚子羊羹が絡んでくると、4つのメロディーが重なり合って、脳内へと吹いてくるよう。甘さもほどよい。

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葛まんじゅう(小豆) こってりしたこしあんをぷるぷるの吉野葛と寒天が包んでいる。こしあんは濃厚で甘め。上質なあじわいで、冷たくすればするほど美味さが増す気がする。

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葛まんじゅう(抹茶) こちらは手亡豆を使った抹茶あん。個人的には吉野葛と寒天との相性はこちらの方がいいと思う。抹茶の風味が強めだが、ほどよい甘さが上品。

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あくまでも個人的な好みだが、気に入った順からランキングしてみた。

 

1位 塩みずようかん

2位 恋桜

3位 せせらぎ

4位 葛まんじゅう(抹茶)

5位 葛まんじゅう(小豆)

 

比較的日持ちするので、暑さが続いているうちは、冷た~くして食べたいお取り寄せとして、頭の整理棚に置いておきたい。

 

こういう逸品と出会うと、コロナ禍のお取り寄せ生活も悪くはない。

 

「鶴屋光信」製造所 

 京都市西京区南巽町88-1

 

今回のお取り寄せ(アマゾンから)

 

木箱詰合せ「彩」(5種×2個=10個)

       消費税込み 2808円

 

            送料715円

          合計 3523円

 

 

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