週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

地下街の王道「小倉トースト」

 

本場・名古屋で小倉トーストを食べる。

 

これはあんこ好きにとっては避けられないスイートロードの一つではないか?

 

数ある有名店の中で、あんこのボリュームが半端ではない、伏見地下街にある「ゴルドカフェ」へ。だが、あんこの神様はいたずら好きだった。

 

「もうメニューには出していないんですよ」。

 

で、教えてくれたのがすぐ近くにある茶店「びーんず」だった。

 

これが王道を行く、厚いバタートーストに小倉あんたっぷりの、見事な小倉トーストだった。

 

それがこれ。

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情報誌やネットでは個性的な小倉トーストが数多く紹介されているが、新しければいいというものではない、と思う。

 

「びーんず」は昭和57年(1982年)創業の喫茶店で、プレスリーやモンロー、ビートルズのブロマイドなども置いてある、昭和のよき喫茶店。マスターはミニクーパーの収集家でもある。パスタやカレーなど食事メニューも充実していて、サラリーマンやOLなど常連客も多い。

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モーニングは終わっていたので、単品を頼むことにした。ブレンドコーヒーとのセットで650円(税込み)なり。

 

小倉トーストに関しては特に有名店ではないので、期待半分で注文したが、期待は裏切られるためにある?(今回はいい意味でだが)

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木のプレートに乗った、山型食パンは厚さが2・5センチは優にある。それが二つに切り分けられている。生クリーム(別皿)も添えられていた。

 

バターが塗られていて、その上にどっかと置かれたテカリのある小倉あんは緩め。甘めで小豆の風味が濃い。こんがり焼けた山型食パンとの相性がとてもいいと思う。

 

つい目を閉じたくなる、香ばしい美味さ。口の中の天国。

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小倉あんは製餡所(井村屋)のものにマスターがアレンジを加えているとか。

 


山型食パンの美味さと香ばしいバターの塩気が、主役の小倉あんをバランスよく引き立てている。

 

奇をてらわない王道のスタイルが好ましい。

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生クリームを合わせると、バニラの香りが加わって、味わいを二度楽しめる。

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ここにも1+1+1=5のあんこの世界がある。

 

小倉トーストの元祖は、大正10年までさかのぼるようだ。この近く、伏見にあった「喫茶 満つ葉」(元は和菓子屋だった?)が、大正モダンの流れの中で、トーストにぜんざいを乗せて出したのが初めて、と言われる。

 

BGMの「ホテルカリフォルニア」が心の奥に届く。スイートな金色の時間(カッコつけすぎだぎゃあ)。

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昭和のレトロな地下街で出会った、隠れ名店の小倉トースト。名古屋にはいい和菓子屋さんが多いが、小倉トーストの太い枝葉もすっかり定着している。

 

あんこの神様は気まぐれだが、やっぱりいる?

 

所在地 名古屋市中区錦2-13-24(伏見地下街)

最寄駅 地下鉄伏見駅歩約1~2分

 

 

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