週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

谷中名物「生どら焼き」

 

ようやく東京・谷中名物のどら焼きをゲットした。

 

これまで3回行って、3回とも「売り切れ」

 

これはもう縁がない、そうあきらめかけていたが、どうしたわけか、朝倉彫塑館を見た後に、ふとのぞいてみたら、「あった!」。それも最後の4個。ちょっとした宝くじに当たった気分。ちょっとオーバーかな(笑)。

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夕焼けだんだんの手前、すぐ左側にある「お菓子処 かみくら」のどら焼きである。

 

「あんこ力」の力関係で、私が3個(1ケ 税込み180円)、友人が1個。

 

その希少などら焼きがこれ。

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「明日までにお召し上がりください」と女将さん。普通のどら焼きの賞味期限はだいたい3~5日なのに、これはどうしたことか?

 

家に戻って食べたときに、その理由がわかった。

 

表面は淡いきつね色できれい。中のスポンジが黄色みが強い。これほど黄色みの強いどら焼きは初めて。卵の黄身をかなり多めに使っていると思う。

 

ふわふわの玉子焼きのような皮。

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口に入れた瞬間、しっとりふわふわ。それが特徴で、名店「日本橋うさぎやのようなスポンジ感とは違った。しっとり感だけを見ると、浅草の「亀十」に近いかもしれない。あんなバカデカくはないが。

 

中のあんこはねっとりしたつぶしあんで、甘さがかなり強い。北海道十勝産のえりも小豆を使い、ていねいにじっくりと炊いているのがわかる。小豆の風味もまずまず。つややかな小倉色で、おそらく水飴も加えていると思う。ほんのり塩気。

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あんこの量は「日本橋うさぎや」ほどはない。大きさもひと回り小ぶり。

 

その意味では少し物足りなさも残るが、「生のどら焼き」と表現したくなる鮮度のいいどら焼きではある。店主はご高齢で、話を聞きたくても、なかなかお顔を見せない。

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少しだけわかったことは、この地に店を構えたのは平成13年(2001年)で、その前は「長いこと別の場所でやってました」とか。

 

なので和菓子職人としてのキャリアは謎。羊羹、最中、豆大福なども美味そう。いい腕前の店であることは確かだ。

 

個人的な評価では老舗和菓子屋「荻野」の次に位置する、谷中のあんこ和菓子屋ではある。

 

所在地 東京・台東区谷中5-11-15

最寄駅 JR日暮里駅歩約5分

 

 

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