週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

根津のお宝「今川焼き」

 

たい焼きもいいけど、今川焼きと叫びたい。

 

「御座候」や「博多屋」(東京・町屋)を食べると、その安さとあんこの美味さに涙が三滴ほど出てしまう(大げさだよ)。

 

東京・根津と言えば「根津のたい焼き」があまりにも有名だが、もっと古くから暖簾を下げているのが「甘味処 芋甚(いもじん)」である。

 

f:id:yskanuma:20171107112516j:plain

 

ここの「昭和焼き」今川焼き、なのである。隠れたお宝だと思う。

 

創業が大正3年(1914年)で、当初は焼き芋屋だった。関東大震災後にアイスクリーム屋になり、昭和になってから今川焼きも出し始めた。

 

今では小ぎれいな甘味処として、しっかりと暖簾を守っている。入り口で今も四代目店主が「昭和焼き」を一個一個ていねいに焼いている。

 

f:id:yskanuma:20171107112732j:plain

 

中に入って、「小倉みつまめ」(税込み 480円)を食べる。自家製の小倉アイスがさっぱりとした日本のアイスクリームで、黒蜜がたっぷりとかかった寒天や赤えんどう豆、求肥、フルーツも質が高い。何よりも安いのが下町の心意気を感じる。

 

f:id:yskanuma:20171107112819j:plain

 

あんこが少し物足りなかったので、「昭和焼き」(同120円)も追加した。一見小ぶりだが、厚みが2個分ほどある。珍しい二階建て。

 

f:id:yskanuma:20171107113001j:plain

f:id:yskanuma:20171107113040j:plain

 

皮の表面が見事なきつね色で、表面のパリパリ感がすごい。中はもっちり。

 

f:id:yskanuma:20171107113124j:plain

 

つぶしあんは塩気が効いた、ねっとりとした食感。ほどよい甘さ。北海道産小豆の風味も悪くない。むろん自家製。

 

心意気と暖簾の力を感じさせる職人気質の店主がここにもいる。

 

ブームのたい焼きより今川焼き、そうつぶやいてみる。

 

所在地 東京・文京区根津2-30-4

最寄駅 東京メトロ千代田線根津駅歩約5分

 

          f:id:yskanuma:20171107113208j:plain