広島・三原市港町に本拠地を置く「とろけるくりーむパンの八天堂」を初めて見たのは8年ほど前。
読み方はハッテンドウ。
東京・秋葉原の地下鉄日比谷線入り口で、だった。紙の包み紙と「八天堂」のロゴ、それに「くりーむパン」のひらがな感がレトロ感たっぷりで、美味そうだった。
昭和八年(1933年)創業の文字が葵の御紋のように見えた。
元々は和菓子屋で、二代目、三代目となって、洋菓子とパンも始めたようだ。
スイーツパン専門になったのは比較的新しく、平成21年(2009年)。ロゴも「八天堂」に統一して、東京に進出したのもこの頃。
クリームパンにしては安くはなかったが、買って食べてみたら、パンというよりはため息が出るほどの美味さで、柔らかなシュークリームみたいだった。
カスタードクリームの美味さと鮮度、それにパンのしっとりとしたふわふわ感が絶妙だった。
初めての食感。軽いショックを受けた。
先日、メディア仲間との新年会の帰り、エキュート上野で、久しぶりにそのカスタード(税込み210円)と「くりーむパン小倉」(同230円)を買い求めた。小倉の方が20円高い。
8年前は確か「必ず今日中に食べてください」だったが、現在は「翌日まで大丈夫です」に変わっていた。
なので、翌朝の賞味となった。
「くりーむパン小倉」はつぶあんと生クリームをブレンドしたもの。美味いが、昔の感動は少し薄れていた。クリーミーなスイーツパン、であることは確かだが。
添加物が少し多くなったと思う。賞味期限の関係かもしれないが、ちょっと残念だなあ。
もう一つの定番「くりーむパンカスタード」の方が好み。味わいは8年前とほとんど変わらないが、やはり添加物は多くなっているのではないか。
パン生地といい、中のカスタードクリームといい、その「絶妙な結婚」は一つの極致だと思う。だが、昔ほどの感動の波は来なかった。
今では直営店が全国に20店舗以上ある。
所在地 東京・台東区上野7-1-1エキュート上野3F(本店は広島みはら港町)
最寄駅 JR上野駅構内