週刊あんこ

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東京和スイーツの傑作

 

あんまり暑いんで、今日は冷たいあんこの話。

 

小倉アイスの元祖が東京・湯島にある「みつばち」と知っている人は少ない。

 

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明治42年(1909年)創業。もともとは氷あずきが目玉だったが、二代目のとき、冷夏で売れ残ってしまった。もったいないので桶(おけ)に入れて冷凍庫に入れて保存して置いたところ、たまたま食べてみたら、これが美味かったそう。

 

で、「これはイケる」となって、大正4年(1915年)に売りだしたところ、当時の東京っ子の舌を魅了した。小倉アイスの誕生秘話で、四代目の今もみつばちに伝わっている。

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そのなめらかな舌触りと大納言小豆の風味の素晴らしさは、一度食べると病み付きになるレベル。いま食べても実に美味いのだから、当時の東京っ子の驚きがわかる。

 

で、その小倉アイスと鹿の子あんこをドッキングしたのが、「小倉鹿の子」(税込み580円)である。

 

小倉アイス(大きい)を半分覆うように鹿の子あんが雪崩れ込んでいる。そのあまりにつややかなドッキング。

 

この「あんコンビ」はスーパーだと思う。

 

鹿の子あんは大納言の粒つぶがしっかりしていて、しかも中がふっくらと炊かれている。濃い茹であずきのよう。塩がほんのり効いていて、かなり甘い。あんこ職人の気配。

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以前、ここの「氷あずき」の美味さに圧倒されたが、この「小倉鹿の子」もあんこ好きにはこたえられない、東京和スイーツの傑作だと思う。

 

店は老舗の敷居の高さはない。表が小倉アイス(もなか)のテイクアウト専門で、奥が甘味処になっている。

 

余計な飾りのない、下町の老舗で食べる「小倉鹿の子」は格別のものがある。

 

蕎麦屋の湯桶(ゆとう)のようなものが置いてあり、その中身はなんと黒蜜! 

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しばらく何もかけないで、小倉鹿の子を楽しんでから、おもむろに黒蜜をたっぷりかける。こってりした黒糖の甘さと香りが、もう一つの味わいを運んでくる。

 

湯島で秘密の蜜の味わい。

 

世界が金色に輝き始める。ホントだよ。

 

いつの間にか、自分がみつばちに変身していることに気づく。

 

人間の形をしたみつばち。こんな結末、ありか?

 

所在地 東京・台東区湯島3-38-10

最寄駅 東京メトロ湯島駅

 

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