週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

渡辺直美的「あんマガ」

 

コッペパンがブームになっている。

 

あのアンパンマンの世界でも、仲間外れだったコッペパン

 

それがどうして一躍人気者なったのか、不思議だ。

 

だが、東京周辺で、その火付け役の一つになったのが、東京・亀有「吉田パン」である。

 

ここの「あんマーガリン」(1個税込み190円)が気に入っている。

 

注文すると、店員さんが目の前で、ヘラを使って、まずマーガリン、それからこしあんを惜しげもなく塗っていく。これがうれしい。

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ビヨンセばりのナイスバディ。と言えなくもない。手に取った瞬間、そのスケールの大きさと存在感に心がざわめく。

 

心が騒ぐコッペパン

 

というのも確かにある。

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パンの美味さにまず「うむ」となる。フワッとしていて、しっとり感がピタリと張りついてくる。もっちり感の寄せ。小麦のいい香り。

 

あるいは、これは渡辺直美ビヨンセではないか?

 

バターではなく、マーガリンというのが渋い。

 

コッペパンは自家製だが、こしあんはあんこ屋さんに特注しているそう。

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二年ほど前に、初めてこれを食べたとき、あまりの美味さに度肝を抜かれた。以来、コッペパンに対するイメージが180度変わってしまった。

 

コッペ、マーガリン、こしあんの三角関係があまりに濃密で、その結果、全身のボタンが外れてしまった・・・と表現したくなるくらいの衝撃だった。

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この吉田パン、あの伝説のコッペパン専門店、岩手・盛岡の「福田パン」(1948年創業)に弟子入り修業して、平成25年4月に(2013年)にオープンという経由を持っている。

 

いわば、伝説のノレン分け。

 

違うのは福田パンが「あんバター」としているのに対し、こちらは「あんマーガリン」。(あまり関係ないが、アン・マーガレットはどうしていらっしゃるんだろう?)

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こしあんはサラッとしていて、甘さは控えめ。塩が絶妙に効いている。

 

翌朝、残りの1個をオーブンで2分ほど焼いてみた。パンの香ばしさが引き立ち、マーガリンが少し溶けだして、これはこれで別のうま味が出てくる。

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行列店で、夕方には売り切れてしまうことも多い。去年、北千住ルミネに2号店がオープンした。言い忘れたけど、コッペパンは惣菜コッペも含めて、常時30種類ほどある。

 

少しだけ気になるのが、人気が出ると、一般的に味が幾分薄くなること。今回、久しぶりにこの店の「あんマーガリン」を食べたが、以前よりほんの少し、あんこの量が減った気がした。勘違いだといいのだが。

 

ところで、天国のやなせたかしさんは、このコッペパンブームをどう眺めているんだろう? というより、どうしてコッペパンマンを登場させなかったんだろう?

 

所在地 東京・葛飾区亀有5-40-1

最寄駅 JR亀有駅北口歩5分

 

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