週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

「幻の江戸羊羹」に辿り着く

ここに「幻の煉り羊羹(ねりようかん)」がある。 江戸時代、菓子司「鈴木越後(すずきえちご)」の羊羹といえば、江戸の美味いもの番付で、最高位に君臨していた逸品。 その美味さは当時、最高峰の菓子司の一つとして知られていた金沢丹後(かなざわたんご…

谷中「カヤバ珈琲」のあんみつ

喫茶店であんみつ、は邪道かもしれない。 東京・谷中の老舗喫茶店「カヤバ珈琲」で、つい好奇心から「あんみつ」を賞味することにした。 というのも歴史的建造物となった建物の入り口に「あんみつ」の文字を発見したからだ。目立つ黄色地の看板にその4文字…

「あん団子」vs「栗蒸し羊羹」

東京・浅草にはいい和菓子屋が多い。 「梅園」「舟和」「亀十」などがとくに有名で、観光客でいつも賑わっている。 だが、私の好みは別なところにある。 それが明治4年(1872年)創業の餅菓子屋「桃太郎」である。 国際通り沿い、浅草一丁目交差点すぐ…

小田原の「名物あんパン」

あんパン好きにとって、小田原は避けて通れない。 美味いあんパン屋さんが多いからだ。 老舗のいいパン屋さんの隠れたメッカでもある。 中でも一番人気は「守谷製パン」。 いつ行っても行列が絶えない。 絵にかいたような、街の素朴なパン屋さん。 パンを焼…

日光「水ようかん」とコーヒー

日光のようかんは格別なものがある。 むろん個人的にだが。 中でも水ようかんがたまらなく美味い。 他の地の水ようかんとひと味違う気がする。 湯沢屋、吉田屋、三ツ山、鬼平(きびら)など江戸・明治・大正から続く老舗はそれぞれ特徴があって、いわば「水…

十二代続く「あんころ餅」

あんこ餅ではなく、あんころ餅。 この五文字に胸が躍る。「ろ」が入っただけで、おとぎ話の世界が広がってくる気がする。あんこ餅よりもころころと小粒なイメージ。 あんこ好きにはたまらない語感だと思う。 金沢のお隣り、白山市にある「圓八(えんぱち)本…

中田屋「うぐいすきんつば」

きんつば好きにとって、金沢の「中田屋(なかたや)」は外せない。 個人的には東京・浅草「徳太樓(とくたろう)」のきんつばが一番の好みだが、「中田屋」は暖簾を広げているにも関わらず、ファンが多い。 その他にも東京・日本橋「榮太樓」、半蔵門「一元…

奇跡の饅頭、家康も食べた

あんこ入りの饅頭(まんじゅう)と言えば、ごく庶民的な和菓子というイメージが強い。 だが、ここに別格の饅頭がある。 塩瀬総本家の「本饅頭」である。 茶会などでも使われる上生菓子の高級饅頭で、オリジナルは塩瀬本家でしか作れない。 それがこれ。見た…

新潟名物笹だんご賛歌

飛び切りおいしい笹だんごを食べたくて新潟まで足を運んだ。 首都圏などで最近よく目にする笹だんごは、添加物も多く、本物とは言えない。 笹だんごファンとしては、そう断言したくなる。 それなりにはおいしいが、こんなものではないはず、という思いが強い…

「東京一古い」あんみつ

東京で一番古い甘味処は人形町「初音(はつね)」というのが定説。 ここのあんこがこれまた絶品なのである。毎日毎日、雪の日も雨の日もこしあんと小倉あん2種類を銅釜で炊く。 創業が天保8年(1837年)というから驚く。和菓子屋としてはもっと古い老…

今川の親分「太郎焼き」

たい焼きもいいが、春は今川焼きを無性に食べたくなる。 今ではたい焼きの方がメジャーだが、ルーツは今川焼き。 江戸時代中期にはすでに江戸っ子の間では人気のスイーツだった。おきゃんも梅干し婆さん(死語?)も老若男女問わずファンが多かったようだ。 …

「空也もなか」最高峰か?

銀座「空也(くうや)」の最中(もなか)を初めて食べたときの感動が忘れられない。それまではもなかは苦手だった。 独特の焦がし皮のパリパリ感と香ばしさ。中のつぶしあんの濃厚な甘さがとにかく絶妙だった。 くびれのある、どこかコケティッシュなひょう…

「あの長命寺」超える桜もち

桜もちの美味しい季節、である。 ニッポンはええのう、としみじみ思える季節でもある。 京都は道明寺、東京は桜もち。 使う材料が米粉と小麦粉の違いだが、どちらも大好きなので、選択に困る。 今回は桜もち。 その頂点に君臨するのは、向島「長命寺桜もち」…

たい焼き界の大横綱

寒ければ寒いほど美味くなる、と思う。たい焼き好きにはたまらない季節。 ところで、東京のたい焼き御三家、なるものがある。 一に麻布十番「浪花家総本店」、二に人形町「柳屋」、三に四谷見附「わかば」というもの。いまだにこのフレーズが使われる。 本当…

「東京もなか番付」金メダルは?

京都に住む和菓子好き友人が建仁寺大本山で「空也(くうや)」の最中(もなか)を賞味しながら、こう言い放った。 「空也の最中も美味いが、壺屋の最中にはかないまへんで。ま、東京では一番でしょうな」 建仁寺は松原通にある菓子司「松壽軒(しょうじゅけ…

再現された「明治のどら焼き」

どら焼きといえば「二枚重ねで中にあんこ」が入ったもの。 というのが常識だが、明治時代のどら焼きはそうではなかった。と書くと、「ええーっ?」と思われるかもしれない。 まさに銅鑼(どら)の形で、一枚だった。だからどら焼き。 創業が嘉永6年(185…

八天堂の「くりーむ小倉」

広島・三原市港町に本拠地を置く「とろけるくりーむパンの八天堂」を初めて見たのは8年ほど前。 読み方はハッテンドウ。 東京・秋葉原の地下鉄日比谷線入り口で、だった。紙の包み紙と「八天堂」のロゴ、それに「くりーむパン」のひらがな感がレトロ感たっ…

両さんも食べた?塩豆大福

「伊勢屋」は和菓子の暖簾では多分日本一多い。 江戸時代には「伊勢屋」がいたるところにあり、江戸名物の一つとして「火事、喧嘩、伊勢屋、稲荷に犬の糞」と称されたほど。 今でいえば「コンビニ」みたいなものかもしれない。 その一つ、「こち亀」の街、東…

「大学いも」の最高峰

今回は特別編。さつまいもの逸品「大学いも」を取り上げたい。こじつけると、大学いももあんこの親類みたいなものだと思う(こじつけすぎかも)。 その大学いも。もし番付があったなら、東の横綱格と言えるのが東京・浅草の「千葉屋」。大方の大学いもファン…

大納言「白玉かの子」考

あんこの中でも「大納言小豆」は別格だと思う。 丹波大納言がその最高峰だが、あまりに高すぎるので、多くの和菓子屋さんは北海道産大納言を使うことが多い。それでも普通の小豆よりは値段が張る。 東京・中野サンモール商店街にある老舗の甘味処で、たまた…

赤い江戸羊羹「紅煉り」

遅ればせながら、新年おめでとうございます。 2018年いぬ年、最初の登場は「江戸切り羊羹 紅煉り(べにねり)」です。どうです、このルビーのような色。 東京・日本橋高島屋B1の「味百選・銘菓百選」で買ってきたもの。 この日本橋高島屋地下はあんこ好…

締めは築地「茂助だんご」

平成29年も残すところ今日を入れて4日。あ~何とかたどり着いたよ。へとへと。 今年2月5日に東京・人形町「清寿軒のどら焼き」からスタート、東京、奈良、京都・・・と東へ西へと駆け回った。 「週刊あんこ」などというタイトルにしてしまったために、週イ…

あんこスター「御座候」に並ぶ

こう寒いと、今川焼きが無性に食べたくなる。 メジャーなたい焼きではなく、ややマイナーな今川焼きが好み。 埼玉・そごう地下にある「御座候(ござそうろう)」はその一つ。 今川焼き界のスター、だと思う。にゃんこスターよりあんこスター。 本店は兵庫・…

超レアもの「湯葉ぜんざい」

「あんこを求めて三千里」の旅の中でも こ、これは何だ? そう思いたくなる和スイーツもある。 箱根湯本で出会った「湯葉(ゆば)ぜんざい」(税込み 720円)もその一つ。「湯葉丼 直吉(なおきち)」の傑作だと思う。珍作と言った方が近いかもなあ。 湯…

谷中名物「生どら焼き」

ようやく東京・谷中名物のどら焼きをゲットした。 これまで3回行って、3回とも「売り切れ」。 これはもう縁がない、そうあきらめかけていたが、どうしたわけか、朝倉彫塑館を見た後に、ふとのぞいてみたら、「あった!」。それも最後の4個。ちょっとした…

「羽二重団子」夢の跡

竹串を刺した東京の餡団子(あんだんご)と言えば、一に日暮里の「羽二重団子(はぶたえだんご)」、二に築地の「茂助だんご」があまりに有名。 どちらも1個1個こしあんで団子をしっかりと手包みしている。餡団子はこうでなくてはいけない。 私の好みは羽…

花園万頭「ぬれ甘なっと」

花園万頭の「ぬれ甘なっと」(ぬれ甘納豆)を初めて食べたのは昔々。 ただの甘納豆とは見た目も食感もまるで違った。 一粒一粒がテカテカと小倉色の光沢をたたえ、しっかり形を残したまま、驚くほど柔らかくふっくらと蜜煮してあり、噛んだ瞬間、オーバーで…

奇跡の70円あんこ玉

世の中は誠に広い。いわんや、あんこの世界においてをや(気取りすぎだよ)。 世界を少しは知ったつもりだったが、井の中の蛙だった。 と思い知らさせてくれた和菓子屋が、関東最古の大社といわれれる鷲宮(わしのみや)神社門前にある「島田菓子舗」である…

根津のお宝「今川焼き」

たい焼きもいいけど、今川焼きと叫びたい。 「御座候」や「博多屋」(東京・町屋)を食べると、その安さとあんこの美味さに涙が三滴ほど出てしまう(大げさだよ)。 東京・根津と言えば「根津のたい焼き」があまりにも有名だが、もっと古くから暖簾を下げて…

川端道喜「葛湯・おしるこ」

京都の川端道喜(かわばたどうき)。和菓子好きなら、この店名を聞いたら、正座してしまいたくなる、はずである。 なにせ創業が室町時代末期。一子相伝で今も粽(ちまき)を作り続けている。現在は十六代目。「御所」とのつながりは虎屋以上かもしれない。 …