週刊あんこ

和スイーツの情報発信。あんこ界のコロンブスだって?

怪物「こしあんブレッド」

この巨大な「こしあんブレッド」を最初に見たとき、驚いた。 こんなのありィ? 食パン一斤分ほどのパンにこしあんがマーブル状に練り込まれていた。表面がこんがり焼かれていて、まるでマフィアの親分のようだった。 一つ460円(税込み)は安くはない。だ…

江戸グルメ「栃餅あんころ」

あんころ餅、は正月に食べるもの・・・とは限らない。 会津・大内宿といえば、江戸時代の茅葺きの古民家がそのまま残る、日本でも有数の歴史遺産だと思う。その数30軒ほど。観光客も多い。 そこに珍しい「栃餅(とちもち)」のあんころ餅がある。 搗(つ)き…

西の赤福、東は深川もち

東京にも伊勢「赤福」に負けないあんこ餅がある。 と書くと、赤福がすごいもの、と思われるかもしれない。 「昔の赤福ならいざ知らず、偽装表示以降はどうもね」 という声がどこかから聞こえてくる。 なので、この場合の赤福は「いい時の赤福」としておこう…

猛暑祝い「あんこアイス最中」

ヘンな話、関東には梅雨がなかった気がする。 それなのに「梅雨明け宣言」とは。気象庁も天気を読めないほどの異常気象ということかな。どうしちまったんだ、地球はん。 こういう時は変化球で猛暑をお祝いすることにしよう。相対化で困難を乗り切る。 で、東…

「塩羊羹元祖」にたどり着く

頂き物で、この塩羊羹(しおようかん)を初めて見たとき、見入ってしまった。 ただの塩羊羹ではなかった。 グレーがかった、灰緑色の凝縮。オーバーではなく、宝石の瑪瑙(めのう)でも見るように、しばらくの間、その場を動けなかった。 明治6年(1873…

あの秀吉の驚きの舌

美しい餅菓子、鶯餅(うぐいすもち)のファンは多い。 何を隠そう、(隠す必要はないのに)私もその一人。あんこを求肥で包み、青大豆きな粉をまぶしたその色と姿は確かにうぐいすを連想させる。 なので、うぐいす餅。春の季語にもなっている。 この命名者が…

天然かき氷「絶壁あんこ」

かき氷は宇治金時かあずきに限る。 ここ数年のかき氷ブームは異常だと思う。 かき氷のビッグバンってとこか。 ワンダーなかき氷がどんどん誕生している。これは悪い話ではない。東京・谷中の「ひみつ堂」がフツーに見えてきたりする。 このかき氷を初めて見…

冷たい七変化「松露」

もうすぐ京都祇園祭が始まる。 この季節になると落ち着かなくなる。 財政難から毎年行けるわけではないので、行けない時はテレビで我慢する。 今年もそうなりそうだ。 で、今回は変化球。祇園で見つけた京菓子「松露(しょうろ)」の我流の食べ方をご紹介し…

自家製あんこに挑む

あんこ作りは難しい、と言われている。 本当か? そりゃあ、プロのレベルのものを作ろうと思うからだと思う。 フツーに作れば、それなりに美味いものができる、というのが結論。 要はやるかやらぬか、だと思う。 あんこが苦手な人はこの際置いといて。 で、…

江戸の夢「むし鹿の子」

「むし鹿の子」というのは珍しい。 それが絶品とくれば、あんこ好きにとっては、とても見逃せない。 その、いわば「あんこの夢」が東京の中心、茅場町永代通りにあるとしたら? かつては江戸の中心だったところでもある。 そこだけセピア色の「御菓子処 田川…

子どもお断り「限定あんバター」

大人しか食べれないあんバター、というのを偶然、見つけてしまった。 あの元祖あんぱんで有名な、東京・銀座木村家を散策中のこと。 酒種の桜あんぱんを買おうと思って、行列に並んだが、ふと「大人のあんバター」の文字が目に入ってしまった。 大人のあんバ…

小豆の頂点、高麗餅の凄味

京都の友人から「御目出糖(おめでとう)」なる和菓子をいただいた。 それが元和3年(1617年)創業の上菓子屋「萬年堂本店」(当時は亀屋和泉)のものだと知ったのは食べ終えてからだった。 大納言小豆を使った蒸し菓子だが、独特の食感で、あまりの美…

寅さんの「冷たい新顔」

草だんごといえば、つい寅さんを連想する。 あんこ好きの悲しいサガ。 映画「男はつらいよ」(山田洋次監督)の舞台、東京・柴又帝釈天の門前には草だんごの店がズラズラーッと並んでいる。 最も古くて有名なのは「高木屋本舗」だが、「何言ってんだい、草だ…

十条の金星「いちご草餅」

あんこ餅菓子にも出会い系がある。 さよならだけが人生、ではない。 東京・北区の十条銀座商店街をぶら歩きしていると、甘味処「だるまや」が見えた。 入り口にはのり巻きやおいなり、だんご、豆大福などが雑然と置いてあり、下町の餅菓子屋の佇まい。 目が…

東京和スイーツの傑作

あんまり暑いんで、今日は冷たいあんこの話。 小倉アイスの元祖が東京・湯島にある「みつばち」と知っている人は少ない。 明治42年(1909年)創業。もともとは氷あずきが目玉だったが、二代目のとき、冷夏で売れ残ってしまった。もったいないので桶(…

戦国「けし餅」の驚き

戦国時代にタイムスリップしたくなったら、この和菓子を食べてみてほしい。 幻のあんこ菓子を求めて三千里の旅。 今回ご紹介するのは、にわかには信じがたい、堺の「芥子餅(けしもち)」である。 創業が室町時代・天文元年(1532年)。当代は何と二十代…

渡辺直美的「あんマガ」

コッペパンがブームになっている。 あのアンパンマンの世界でも、仲間外れだったコッペパン。 それがどうして一躍人気者なったのか、不思議だ。 だが、東京周辺で、その火付け役の一つになったのが、東京・亀有「吉田パン」である。 ここの「あんマーガリン…

古都の隠れあんみつ

テレビや食べログなどで高評価を得ているスイーツ店が美味いとは限らない。その逆もある。 話は三年ほど前に遡る。 古都・足利でのこと。鑁阿寺(ばんなじ)の参道近くにある古民家カフェにたまたま立ち寄ってみた。ちょうどティータイム。 「あまから家」と…

後味抜群の「塩きんつば」

この特製きんつばを食べたとき、塩の絶妙さに驚いた。 何という塩加減だろう? きんつばというより、「塩きんつば」と表記した方がいいのでは? 大納言小豆の風味と抑えられた甘さが、その塩加減によって、ステージの前面に押し出されてくるような感じ。塩の…

恐怖の「東京ぜんざい」

「地球最後の日」をどのように迎えたいか? SFみたいな話だが、誰しも一度は考えたことがあると思う。 あんこ好き、いや私にとって、答えは決まっている。 「白ワインを飲みながら、あんこの海にぷかぷか浮いていたい」 その甘すぎる妄想を形にしたのが、東…

風情の極致?京都あんみつ

GW、京都の人気はすさまじい。 日本人はもちろん、外国人観光客のラッシュぶりに、京都の友人などは「もう勘弁してほしいわ。この時期はモグラみたいに地下に潜って、お経でも唱えてるしかあらへんで(笑)」と大いに嘆く。ある意味、こわ~。 で、今回取…

夢の和風フレンチトースト

一時、フレンチトーストにハマったことがある。 フレンチトーストは官能的、である。 もとい、官能的なフレンチトースト そう表現した方が正しい、と思う。 酒とバラとスイーツの日々、二、三度ほど、そんな体験をした。 その一つが、東京・池袋「三原堂」の…

これぞ「今川焼き」の大親分

たい焼きと今川焼き、どっちが好きか? これはあんこ党にとっては超難問である。 両方好きと言うのが正直な感想だが、たい焼きの方が人気なので、判官びいきとしては、今川焼きと答えておこう。何だかエラそうだが。 たい焼きが明治末あたりの発祥と言われて…

銀座シックスの和スイーツ

きのうのこと。たまたま銀ブラしてたら、物凄い人出に出くわした。 何だろう? ジャスティン・ビーバーでも来たのか? それとも、宇宙人でも買い物に来たのか? 「GINZA SIX」のグランドオープンだった。 人混みをかき分けて、B2へ。さらに人混み…

江戸「水ようかんの極北」

この水ようかんを何と表現したらいいんだろう? 見事な小倉色の宇宙に、小豆の粒つぶが星雲状に浮かび上がっている。 一辺が15センチほど。大きな舟型に流し込まれてから冷水で固められた、ほぼ真四角の水ようかんが、細長く五つに切り分けられている。 買…

門前町の驚き「五色餅」

「幻のあんこ菓子」を探して、三千里の旅へ。 今回は桜が舞う四国に上陸。金刀比羅宮、通称こんぴらさんの門前町で素朴な大福餅に出会ってしまった。 あまりに、あまりに素朴な。繰り返し、そう形容したくなる大福餅。 蔵造りの和菓子屋「浪花堂餅店」。たま…

大谷翔平的「あんバター」

パン屋×あんこ=あんパン 明治7年(1874年)あんパンが誕生して以降、この長らく君臨してきた数式にバターが加わってきている。名付けてあんバター。これがめっちゃ美味い。 パン屋×あんこ×バター=あんバターコッペ 岩手・盛岡のコッペパン専門店「福…

杜の都の絶品「づんだ餅」

「づんだ」は和スイーツの新しい流れだと思う。 小豆ではなく、枝豆を搗(つ)いて、そこに砂糖を加えたもの。搗くから転じて「づんだ」と呼ばれるようになったようだ。「ずんだ」とも表記されるが、本来は「づんだ」が正しいと思う。 いわば枝豆のあんこ。…

「よもぎ餅」訪ねて三千里

夢にまで見た、幻のよもぎ餅・・・。 京都に住む友人から、その存在を知ったのは3年ほど前。彼が上京した折に、わざわざ手土産に持ってきてくれた。 賞味期限はその日中ということだったので、夜、みんなで折詰を開けると、瑞々しいあんこで覆われた、見事なよ…

最高峰どらやきの隠れ家

どら焼きの名店「うさぎや」には三系統ある。 初代が大正2年(1913年)に創業した東京・上野、その三男が始めた日本橋、初代の長女が始めた阿佐ヶ谷。 見た目はほとんど同じだが、それぞれ作り方も味わいも微妙に違う。 根っこは同じなのに、それぞれ「…

「巨大あんぱん」の謎

あんこ界において、あんぱんは特別な存在だと思う。 オーバーではなく、明治維新後の傑作の一つだと思う。 今ではほとんどの人がそんなことは考えないで、普通に食べているが、あんぱんはカツ丼やカレーライスとともに、日本が生んだ食文化における コロンブ…

神楽坂の絶妙「餡豆かん」

あんこ好きにとって、東京・神楽坂の甘味処「紀の善(きのぜん)」は欠かせない店の一つ。 甘味屋としての創業は1948年(昭和23年)だが、明治維新後に寿司屋として創業している。幕末には口入れ稼業(今でいうと人材派遣業)をしていたらしい。 神楽…

あんこ界のビヨンセ「大きんつば」

あんこ好きには、上質のきんつばはミューズ(女神)だと思う。 あんこ界のビヨンセ、と呼びたくなるほど。 日本三大きんつばを挙げろと言われれば、一に東京・浅草の徳太楼、二に大阪・出入橋、三に金沢・中田屋を挙げたい。 江戸時代・安政4年創業の「榮太…

秀吉が自慢した「紅煉り羊羹」

今でこそ煉り羊羹(ねりようかん)といえば、虎屋だが、それは明治以降の話。 虎屋はそれ以前は饅頭(まんじゅう)の方が有名だった。 では煉り羊羹の元祖は? それが驚いたことに、安土桃山時代に行きつく。時は秀吉の時代。 大茶会で使うため関白秀吉が当時…

あの出町ふたばの豆餅

豆大福好きにとって、京都「出町ふたば」の名代豆餅は避けて通れない。 ここでは豆大福と呼ばず、豆餅と名付けられている。 東京・護国寺の「群林堂」や原宿「瑞穂」を押しのけて、「日本一」の称号を付ける人も多い。 「そんなの、最終的には結局好みの問題…

京都おはぎの最高峰

今さらだが、京都の和スイーツには驚かされることが多い。 烏丸五条にある「今西軒」のおはぎもその一つ。 ある日のこと。東京の有名デパ地下で買った「仙太郎」のおはぎに感動したことを、京都に住む畏友に話したところ、「そりゃ、結構な話やなあ。でもな…

きんつば界、東の横綱

小粋な包みを解いて、浅草「徳太楼」のきんつばを初めて見たときのこと。 それまでのきんつばとは、まるで色味が違うことに、つい見入ってしまった。 きれいな乳白色の皮。それが8個入っていた。 1個135円(税込み、箱代は別料金)。真四角の形で、小ぶ…

伊勢本店で食べた赤福餅

「赤福餅」には複雑な思いがある。 大好きだっただけに、愛憎半ばするのだ。 手ごろな価格で、あんなに美味いあんころ餅はあんまりなかった。今でもそう思う。出張の多いカメラマンが関西に行くたびに手土産で買ってきてくれた。 折詰の蓋を取った瞬間のとき…

千住宿の絶妙串だんご

かつて旧日光街道、日本橋から数えて最初の宿場町だった北千住。 ここに東京でも有数の串だんご屋がある。 ひそかに東京一ではないか、と思っている。築地の茂助ダンゴよりも好み。 こう書くと、そりゃオーバーだよ、という声が聞こえてきそうだが、最初に食…

「一幸庵カフェ」のあんこ

究極のあんこ、というものは永遠の謎かけだと思う。 とはいえ、それに近いものはきっとある。 「一幸庵」のあんこは多分、その一つだと思う。 東京・小石川にある和菓子の名店。老舗とはいえないが、当主は知る人ぞ知る和菓子職人で、こだわり抜いた生菓子な…

安倍川もち元祖のあんこ

元祖安倍川もちを食べに静岡まで行った。 JR静岡駅で降り、そこからバス。安倍川沿いにその店はあった。 そこだけ江戸時代。東海道五十三次の世界。弥次喜多がぬっと出てきそうな気配。 「元祖安倍川もち 石部屋(せきべや)」と染め抜かれた茶色の暖簾が下…

和スイーツの神様「澤屋あわ餅」

和スイーツ界の頂点に位置するのが京都であることに異論はない。 いい店が多すぎる。 今回ご紹介するのは、北野天満宮前の「粟餅所 澤屋(あわもちどころ さわや)」。 創業は江戸時代前期の天和2年(1682年)だが、もっと以前から粟餅は北野名物だった…

はじめまして。「週刊あんこ」編集長です。

あ、忘れていました。はじめまして。 「週刊あんこ」の初代編集長・さとう祐介です(笑)。 簡単にこのブログ開設の動機とプロフィールを書きたいと思います。 子どものころから、甘いものが大好きで、とくにあんこ生菓子が好きでした。 仕事はコピーライター…

人形町「清寿軒」のどら焼き

東京・人形町の「清寿軒」のどら焼きを初めて食べたときのこと。 粒あんのあんこの量と皮の焦げかかったハチミツの匂い。 その手触り感に驚いた。 こんなどら焼きってあり? うさぎやの洗練とも違う。亀十の野暮とも違う。 あえて言うと、野暮の洗練ってとこ…